研究課題/領域番号 |
22H00823
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 |
研究代表者 |
浜中 慎太郎 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センター 経済統合研究グループ, 研究員 (30790018)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 法伝統 / 国際協力 |
研究実績の概要 |
法伝統―国内制度―国際協力のリンクについて、いくつかのケース分析を行ってきた。特に、サービス貿易(特に資格分野)、投資(特に投資紛争処理)の分野において、英米法国家と大陸法国家で国内制度や国際協力の形態に異なる選好があるのかを検討した。 具体的には、サービス分野では、大陸法国家は筆記試験を好むと同時に資格試験の国際調和を目指すこと、英米法国家はトラック・レコード評価を好むと同時に資格の相互承認(MRA)を目指すことが判明した。また、投資分野では、英米法国家は具体的違憲審査やISDS(投資家対国家の紛争処理)を選好し、大陸法国家は抽象的違憲審査や国家間紛争処理を選好する可能性が高いことが判明した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Asian Political and International Studies Association(APISA)において法伝統と国際協力の関係について発表することができた。ISA(International Studies Association)および国際経済法学会に参加し専門家と意見交換することで、今後研究を進めるにあたって有益な示唆を多く得ることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、知的財産権や企業の許認可制度・格付け制度について、大陸法国家と英米法国家において選好が異なるか否かについて分析していきたい。また、複数の分野における議論を包括するペーパーの執筆により一般的な知見を得ることも目指したい。
|