少子高齢化と所得格差の研究に関しては、男女およびスキルによる賃金格差、結婚と出産と世帯構造の異質性、労働参加と個人の時間配分を内生化させたマクロモデルを構築して、様々なミクロデータを用いてカリブレーションを行い数値計算によりモデルを解きシミュレーション分析を行った。長期のモデルアウトカムを検証するために、社会生活基本調査、毎月勤労統計調査などの長期データを利用した分析を行った。ワーキングペーパーを完成させ、外部の大学におけるセミナー、国内外のカンファレンスなどで発表を行った。経済産業研究所(RIETI)、東京大学政策評価教育研究センター(CREPE)などでディスカッションペーパーを発表し、成果の普及を図りつつ多くの研究者から論文に関するコメントを受けて論文の改訂を進めている。 利他的選好と財政持続性に関する研究については、先行研究を精査したうえで、利他的な選好を組み込んだ世界重複型のモデルの構築を行った。数値計算に必要となるカリブレーションのためのデータ収集を行った。
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