研究課題/領域番号 |
22H00887
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
野中 朋美 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60644812)
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研究分担者 |
藤井 信忠 神戸大学, システム情報学研究科, 教授 (80332758)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 従業員満足 / 人機械共創 / 生産計画 / シリアスゲーム / DX |
研究実績の概要 |
本研究では,人と機械が協業して仕事を行う人・機械共創サービス生産システムにおいて,作業者が暗黙的に頭の中で計画する生産計画・スケジューリングに着目し,サービス生産・提供プロセス内での生産計画と作業者の短・中期的な状態と満足の変化,および結果としての品質,生産性,満足(多指標)を評価することを目的とする.本研究では,(1)従業員インタビュー・アンケート・現場観察による従業員メンタルモデル構築,(2)ラボラトリ実験によるモデル検証,(3)得られたモデルを用いたサービスシステムの設計(最適化・シミュレーション)を行う. 22年度は,関連研究調査,研究仮説の立案,立案した研究仮説を検討するために,まず(1)現場観察を実施し予備的に仮説を確かめた.また,研究仮説の精度を上げるために従業員インタビューとして半構造化インタビューを設計・実施し,仮説を修正した.次に,研究仮説を検証するための従業員アンケートを設計し実施した.アンケート結果を分析し,従業員メンタルモデル構築を行った.また,(2)シリアスゲーム(ラボラトリ実験)設計として,ゲーム設計と実験計画,予備実験を行った.予備実験の結果をもとに,従業員メンタルモデル修正・改善を実施した.
1) 人評価グループ:現場観察実施,従業員インタビュー設計・実施・分析,従業員アンケート設計・実施・分析・再設計,従業員メンタル構築 2) 評価手法・実験グループ:シリアスゲームの一部を設計・実装,予備的被験者実験の実施 3) システムグループ:最適化・シミュレーションの仮説モデル立案と一部手法の構築・予備的検討
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は,(1)を重点的に遂行し,(2)の予備的実験を行った.ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)企業やサービス業企業の協力が得られ,現場観察,従業員インタビュー,アンケートも実施したが,コロナ禍以降の影響で当初想定以上に自動化・機械化の現場展開が推進され,当初の研究仮説を異なる予備的知見が得られたため,仮説の再検討,分析に時間を要した.年度末に,来年度に向けての研究計画を修正・見直したため,来年度は当初予定通りに挽回,進展する見込みである.
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今後の研究の推進方策 |
来年度は,今年度実施した(1)の結果を踏まえ,改善・修正を加えて従業員アンケートを再設計・実施・分析する.また,(2)シリアスゲーム予備実験の結果を踏まえて,ゲーム全体を設計・実装し,被験者実験を行う.(1)(2)の結果を受け,(3)とも引き続き連携しながらモデル構築・実装を進めていく.
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