研究実績の概要 |
日本老年学的評価研究(JAGES)プロジェクトによる2022年度全国調査のうち、本研究助成では、愛知県武豊町、愛知県常滑市、愛知県名古屋市を対象とした。調査対象は65歳以上高齢者として、3市町の対象者数及び回収率は以下の通りであった。愛知県武豊町対象者9,414人(回収数6,302人、回収率66.9%)、愛知県常滑市12,042人(7,656人、63.6%)、愛知県名古屋市25,000人(17,872人、71.5%)という結果だった。 愛知県武豊町におけるコロナ禍での通いの場再開後の参加状況と、参加を中止している者の理由を明らかにする目的で2022年1月に実施した調査蓄積データの分析を行った。調査対象827人のうち回答者666人(回収率80.5%)、分析は65歳以上で回答欠損のない634人を対象とした。その結果、参加継続306人(48.3%)・参加中止中268人(42.3%)・感染拡大前に参加をやめた60名(9.4%)などであった。次に参加中止中268人(ボランティア45人、一般参加者187人、不明36人)の理由で多かった項目は、感染を避けるため(全体41.0%、ボランティア28.9%、一般参加者47.6%、以下同順位)、参加したいという気持ちがなくなった(18.7%、17.8%、19.3%)、体力が低下した(12.3%、8.9%、13.4%)、おしゃべりができなくなった(10.8%、6.7%、13.4%)、病気になった(10.4%、20.0%、8.6%)などだった。参加中止中の理由は、感染を避けるため以外では、参加意欲や体力低下など活動休止やコロナ禍での外出や社会参加の減少に伴う、心身の好ましくない状態への移行が背景と考えられた。
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