研究課題/領域番号 |
22H01124
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
田丸 博士 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (50306982)
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研究分担者 |
久保 亮 広島工業大学, 生命学部, 講師 (00755960)
奥田 隆幸 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (40725131)
橋永 貴弘 佐賀大学, 教育学部, 准教授 (40772132)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 対称空間 / 群作用 / 部分多様体 / カンドル |
研究実績の概要 |
2022年度には,研究分担者との共同研究が進展し,研究分担者を含んだ共著論文が二編出版された。そのうち一編は,対称空間の離散化あるいはカンドルに関するものであり,s-可換部分集合を定義し,いくつかの場合にそのうち極大なものを決定したものである。もう一編は部分多様体に関するものであり,ある種の接触多様体を対称空間内の等質超曲面として実現したものである。この結果は,対称空間の幾何学の新たな応用を与えるものである。 期間を延長した2023年度には,リー群上の左不変ローレンツ計量に関する論文と,左不変シンプレクティック構造に関する論文が,立て続けに出版された。これらはいずれも,対称空間への群作用の幾何構造への応用であり,その嚆矢となる結果であると考えている。 これらの延長期間も合わせた年度において,国際研究集会5件,国内研究集会4件を主催した。その中でも特に,中国の幾何学者の非常に大きなグループと開催している「日中幾何学研究集会」は,2022年度は状況が許さずにハイブリッド形式での開催(国境を越えた移動はなし)となったが,2023年度は中国の桂林で現地開催することができた。このことは本研究課題の遂行にも大いに助けとなった。また,毎年開催している研究集会「カンドルと対称空間」は,2022・2023年度ともに開催され,研究代表者もサーベイ講演を行い,記録集も発行されるなど,大いに実績を残すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
コロナ禍が残る状況でのスタートとなり,当初計画していた対面開催の研究集会の形式を変更せざるを得ないこともあったが,いくつかの研究成果を得ることができ,論文として出版された。また,主催した研究集会を通して,研究成果を発表するだけでなく,新たな研究のアイデアを得ることもできた。これらのことから,当初の計画以上に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度までの研究において,すでに発表されたもの以外にもいくつかの結果を得ており,それらの論文執筆を同時進行で進めている。今後まずはそれらの論文の完成を目指す。また,引き続き様々な研究集会の開催を計画しているので,それらを無事に開催し研究を進展させる。
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