研究課題/領域番号 |
22H01229
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
銭廣 十三 京都大学, 理学研究科, 准教授 (70529057)
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研究分担者 |
坂口 治隆 大阪大学, 核物理研究センター, 協同研究員 (30025465)
松田 洋平 甲南大学, 理工学部, 准教授 (50569043)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 固体水素標的 / 陽子弾性散乱 / 中性子密度分布 / 中性子物質 / 半導体検出器 |
研究実績の概要 |
2023年度中に本課題で必要となる実験機器開発のうち、固体水素の2層化試験の開始を行い冷却試験を行った。現在2層標的の効率的作成手法の最適化を進行中である。また、反跳陽子テレスコープ開発については、位置検出用半導体検出器の100ミクロン厚のものを用いることとし、この購入とオフラインでの性能テストを行った。更に理化学研究所の加速器を用いたアルゴンビームによる試験を行い弾性散乱事象の選別が可能であることを確認した。現在詳細な性能と陽子弾性散乱の微分断面積から原子核ポテンシャルを導く解析を進行中であり、この結果をもとに2024年度に予定している実験での物理データ取得及び、カルシウムの中性子過剰同位体の中性子密度分布決定を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナや円安などによる世界的な装置材料の高騰、供給不足により繰越等を余儀なくされ、引き続き物品購入は非常に厳しい状況にあるが、共同研究者らによる不断の努力により、検出器群の準備と試験を実施することが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
開発した検出器群によるカルシウム同位体での逆運動学陽子弾性散乱実験を予定しており、微分断面積のデータから中性子密度分布の決定を行う。後期には、まだ未定であるが、異なるエネルギーでの同測定を計画している。合わせてより高い精度での分布決定及び、中性子物質の状態方程式の解明を進める。
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