研究課題/領域番号 |
22H01290
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
臼井 寛裕 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (60636471)
|
研究分担者 |
中田 亮一 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (50726958)
小池 みずほ 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (60836154)
黒川 宏之 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (80713643)
上野 雄一郎 東京工業大学, 理学院, 教授 (90422542)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 火星アナログ物質 / 炭酸塩 / 硫黄化学種 / XAFS分析 |
研究実績の概要 |
本研究計画は、炭酸塩の地球化学的解析に基づき、火星表層に存在した流体の「【計画1】化学組成: Eh・pH・溶存イオン濃度(HCO3-, SO42-など)」、「【計画2】同位体組成:水素(D/H)・炭素(13C/12C)・酸素(17,18O/16O)」および、これら地球化学データを組み込んだ表層水・大気散逸計算に基づき、「【計画3】表層水の消失量と表層酸化(大気酸素分圧)との関連性」を明らかにする。 2023年度は、2022年度に引き続き、研究計画調書に記載の【研究計画1】に関し、火星隕石および標準物質の硫黄XAFS分析データの解釈を進めた。また、2022年度までに行った成果の論文化を進めた。本論文では、火星隕石に含まれる炭酸塩中の硫黄が、有機硫黄および大部分が硫酸イオンとして炭酸塩の炭酸イオンを構造的に置換した形で存在していることが明らかとなった。本研究結果は、査読付き原著論文として国際誌EPSLに出版された(Kajitani et al. 2023)。また、【計画2】に関連し、火星アナログ物質の試料準備を進めた。加えて、火星アナログ物質より得られたデータをもとに、熱力学計算を実施し、水-岩石反応に関し、水/岩石比・反応温度・二酸化炭素分圧などの条件を決定した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
XAFS分析のための放射光施設(SPring-8)での分析時間を確保し、分析が予定通り行えたため
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度である2024年度は、これまでに取得した硫黄化学種データの論文化に加え、「【計画2】同位体組成:水素(D/H)・炭素(13C/12C)・酸素(17,18O/16O)」のうち、データ取得できた炭素・酸素同位体に関し論文化を進める。
|