研究課題/領域番号 |
22H01413
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
長澤 剛 東京工業大学, 工学院, 助教 (80824010)
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研究分担者 |
小酒 英範 東京工業大学, 工学院, 教授 (50225413)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 気相燃焼合成 / ナノ粒子 / 構造制御 / 担持金属触媒 / 多孔質電極 |
研究実績の概要 |
本研究では簡便かつ構造制御性の高い多孔質電極・触媒作製手法として,気相燃焼合成に着目している.今年度は前駆体供給法が超音波噴霧型の燃焼合成装置を用い,火炎温度や前駆体濃度を変化させて白金/セリアナノ粒子の合成を行い,これらの条件が構造,比表面積,貴金属分散度,CO触媒酸化活性に与える影響を調査した.その結果,最高火炎温度が1526K,1785K,2026Kと増加するに従い,セリア粒子の形状は数百ナノメートル程度の球状の形状から,数ナノメートルの微細粒子の凝集体へと変化する.これに伴い,BET法による比表面積とCOパルス吸着による白金分散度は共に火炎温度が上昇するにつれて増加することが明らかになった.またCO酸化活性も合成温度が高温なほど,高くなることが分かった. さらに,燃焼合成粒子の耐熱凝集性を従来の含侵法粒子と比較した.その結果,加熱劣化後(950℃, 25時間, 大気中)における燃焼合成粒子の白金比表面積は含浸法と比較して10倍程大きく,含浸法よりも高い耐熱劣化性能を示していることが明らかとなった. また新たにスプレーノズル型の燃焼合成装置の構築に着手した.本方式は前駆体溶液自体が熱源となって燃焼が行われるため,これまで使用してきた超音波噴霧型と比較して高い温度域での粒子合成が可能となり,燃料噴射条件によって供給液滴径の制御も可能となる.2022年度は主要部品であるスプレーノズル燃焼器の仕様決定,設計,製作を完了した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでは合成した粒子の評価手法として,電子顕微鏡による構造評価が主であったが,今回装置の改良や実験条件の見直しを進め,比表面積や触媒活性評価のために必要な合成量を確保できるようになり,CO酸化活性などのマクロな粒子の性能も評価できるようになった.また2022年度に導入したガス吸着による粒子比表面積・金属分散度評価装置の稼働が開始し,これを用いて加熱劣化試験後の燃焼合成粒子の白金比表面積は含浸法と比較して高いことを明らかにすることが出来た.以上より,研究はおおむね順調に進展していると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
今後,更に幅広い合成条件における粒子合成と比表面積等の構造評価,CO酸化活性の性能評価を進め,合成条件と粒子構造,粒子性能の紐付けを更に進めていく.また2022年度から構築を進めるスプレーノズル型の燃焼合成装置の稼働を開始し,異なるタイプの合成装置が粒子構造に与える影響を調査することにより,粒子・触媒構造制御の幅を拡大することを目指して研究を進める.
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