研究課題/領域番号 |
22H01469
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
村上 義信 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10342495)
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研究分担者 |
武藤 浩行 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20293756)
穂積 直裕 公益財団法人名古屋産業科学研究所, 研究部, 上席研究員 (30314090)
川島 朋裕 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70713824)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 熱可塑性ポリイミド / 六方晶窒化ホウ素 / 静電吸着 / コンポジット材料 / 電気絶縁性 / 放熱特性 |
研究実績の概要 |
低コスト化による薄板化などの要求からセラミックスに変わる放熱特性と絶縁特性の両方の特性を兼ね備えた新たなる材料の開発が急務となっている。当該研究では製法が簡単、スケールアップも用意、熱可塑性高分子においてもコンポジット材料の作製ができるなどの特徴をもつ静電吸着法を用いて放熱コンポジット絶縁板を作製した。絶縁破壊の強さ、熱伝導率などの物性、ならびにそれらの相互関係等も明らかにし、最も要求性能が高い自動車用パワーモジュールにも適用可能な放熱コンポジット絶縁板を静電吸着法を用いて創製することが当該研究の目的である。主な結果以下の通り。 (1)ホットプレス時のダイスの大きさは10.05 mmとすることにより、厚さ方向に対して六方晶窒化ホウ素(hBN)を斜めに配向させた試料(CMO試料)の熱伝導率は、hBNの含有量が高い場合は厚さ方向に対してhBNの鱗片面が垂直に配向させた試料(CMP試料)と平行に配向させた試料のそれらの中間となることが分かった。 (2) hBNの鱗片面(002)からの回折強度と厚さ面(100)からの回折強度の比をとることにより,コンポジット材料のhBNのある程度の配向度合いを評価できる。 (3)小メディアン径をもつ熱可塑性ポリイミド(tpPI)をもちいることにより、鱗片面の大きさが12マイクロmと小サイズのhBNおいても高hBN含有量のコンポジット材料を作製することができ、鱗片面の大きさが45マイクロmの同一hBN含有量のコンポジット試料に比較して、熱伝導率は低下するものの、絶縁特性は向上する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね計画どおりに進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はhBNの粒径や厚さを変化させることにより、更に基礎特性(放熱特性と絶縁性)を向上させたコンポジット試料の開発する。数値計算や実験結果の比較から、各種コンポジット材料の物性を学術的に明らかにする予定である。
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