研究課題/領域番号 |
22H01521
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
井上 翼 静岡大学, 工学部, 教授 (90324334)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | カーボンナノチューブ / 電解メッキ / 複合材料 / 電気伝導特性 / 熱伝導特性 |
研究実績の概要 |
基板上に高密度に垂直配向したカーボンナノチューブ(CNT)と銅の複合材料を作製するため、まずSi基板上及び金属基板上にCNTを高密度合成する研究を実施した。高密度化に向け触媒ナノ粒子失活を抑制するため、ガドリニウム(Gd)やイットリウム(Y)を鉄触媒層の下地として形成した。一方、銅などの金属基板へのCNT合成においては、700℃以上の高温プロセスにおいて、基板の金属原子が鉄触媒層まで熱拡散し触媒を失活させることが問題となった。そこで、金属拡散防止層としてタンタル(Ta)及びSiO2層を触媒層の下地に多重形成したところ、良好に触媒失活を抑制できるとがわかった。その結果、銅基板に高密度垂直配向CNTを合成することができた。このようにして得られた銅基板上CNTに対し、銅メッキを施してCNT/銅複合材料を作製することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
装置トラブル等により、CNTフォレストの高密度合成する研究に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
銅などの金属基板上に合成した高密度CNTフォレストに銅ナノ粒子をガス中蒸発法により担持させる。ナノ粒子を起点とする銅メッキ技術を確立し、銅とCNTの均質な複合材料を作製する。そして、得られた複合材料の電気特性を測定するとともに構造解析を行い、電気伝導メカニズムを明らかにする。
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