研究課題/領域番号 |
22H01529
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
鄭 旭光 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40236063)
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研究分担者 |
真木 一 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10359945)
山内 一宏 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (60444395)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 応力発光 / ミュオン実験 / 動的過程 / 発光メカニズム |
研究実績の概要 |
「応力発光」と名付けたこれら応力発光物質は、低い力学刺激でも発光することから、バ イオイメージング、応力分布可視化・破壊予知・亀裂診断など、人工骨から橋梁や石油タンクなどの巨大建造物の健全性診断まで適用でき、中高期に入った社会インフラ等の保守点検および安全・安心な社会を支える要素技術として強く期待されている。中でも、圧電体を母体材料とした応力発光材料は、さらに様々な電子制御機能が可能になることから、電気―力―光の多元変換が可能というポテンシャルをもつことで、応力発光の新展開が期待されており、諸外国からも強い関心が持たれ追随の動きが活発で急峻である。しかし、追随研究も含め今までの研究は応力発光の性能向上と材料開発を中心に行わってきており、これら画期的な応力発光性に潜む電子物性メカニズムは、実質上、現象的な考察しか行われていない。メカニズムの解明は、本格的な新学術領域展開のカギとなり、大規模応用へのブレークスルーをもたらす。現象的なメカニズム論では、圧力印加時のひずみエネルギーが欠陥などにトラップされた発光中心由来の電子を励起し、発光をもたらすと想定されている。実際透過電顕でSAO結晶において圧力印加に伴う転位の可逆的な運動を観察し、トラップ電子の励起の裏付けを得ている。このように発光中心と格子欠陥のダイナミックな連携相互作用過程の解明が応力発光の飛躍的展開の要であると捉えることができ、我々はアトミックスケールでのin-situ動的発光過程の研究を着想した。ミュオンビームを使って初期実験を行った結果、ミュオンスピン緩和が応力発光性と強い相関があることを発見し、更なる研究の指針を得た。さらに酸化物応力発光体の単結晶成長に成功し、ミュオン実験による応力発光の動的過程の本格化に成功している。同時に応力発光低次元結晶において新規強磁性を発見した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ミュオンビームを使って初期実験を行った結果、ミュオンスピン緩和が応力発光性と強い相関があることを発見し、更なる研究の指針を得た。単結晶成長が成功し、応力発光に関連した新奇強磁性を見出した。
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今後の研究の推進方策 |
加速器測定に適した応力印加・発光計測装置を作製し、応力発光体結晶を用いて各種応力発光時のミュオン測定・解析を行う。
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