研究課題/領域番号 |
22H01531
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
西村 昂人 東京工業大学, 工学院, 助教 (80822840)
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研究分担者 |
山田 明 東京工業大学, 工学院, 教授 (40220363)
峯元 高志 立命館大学, 理工学部, 教授 (80373091)
久野 恭平 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (30822845)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 格子歪 / エピタキシャル成長 / 両面受光太陽電池 / 剥離技術 / ヤング率 |
研究実績の概要 |
本年度は,平坦性を有するCu(In,Ga)Se2/MoSe2/Mo積層構造を実現するための要素技術の開発に取り組んだ. 単結晶サファイア基板を用いることにより,従来のガラス基板上で形成されたMo薄膜より高い平坦性を有したMo薄膜が得られることを見出した.さらに,このMo薄膜上に,分子線エピタキシー装置を用いた多元同時蒸着法によりCu(In,Ga)Se2を形成することで,MoとCu(In,Ga)Se2との構造界面においてMoSe2層状物質が自然形成されることが明らかとなった.これは,Cu(In,Ga)Se2の成長過程において,Mo金属表面でセレン化反応が進行したことを示すものである. 以上の検討を通じて,従来より高い平坦性を有したCu(In,Ga)Se2/MoSe2/Mo積層構造を実現することができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高い平坦性を有するCu(In,Ga)Se2/MoSe2/Mo積層構造を実現しており,計画通りに研究を遂行しているため.
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今後の研究の推進方策 |
面外方向に未結合手を伴わないMoSe2層状物質上で形成されたCu(In,Ga)Se2結晶の膜中応力と格子歪について議論し,Cu(In,Ga)Se2膜の高品質化を目指す.また,高平坦性および均一性を有した積層構造を用いることにより,素子剥離法の高い再現率と更なる性能保持率の向上を期待する.
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