研究課題/領域番号 |
22H01606
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
鴫原 良典 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 准教授 (90532804)
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研究分担者 |
サッパシー アナワット 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (00648371)
福谷 陽 関東学院大学, 理工学部, 准教授 (10785322)
山本 阿子 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 助教 (40842498)
隈元 崇 岡山大学, 自然科学学域, 教授 (60285096)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 津波 / 数値モデル / 海底地すべり / 確率論 / 防災 |
研究実績の概要 |
本研究では,日本周辺海域において発生する恐れのある海底地すべり津波ハザードを確率的に評価する手法を確立することを目的としている. 今年度は,A) 海底地すべりの位置・規模に関する確率モデルの作成,B) 海底斜面の安定性評価モデルの構築,C) モンテカルロシミュレーション(MCS)による日本周辺海域の海底地すべり津波波源の推定,を検討した. A)については,日本周辺海域において,森木ら(2017)が判読した海底地すべり跡のデータに基づき,においてランダムに地すべりの発生位置と規模を与えるための確率モデルを作成した.海底地形の情報,地すべり上端・下端位置での水深,原斜面の傾斜,地すべりの面積に関するGISシェープファイルと海域の水深データを重ね合わせることにより,MCSで必要となる地滑り幅,長さ,体積を算出した.そして,それらを確率紙にプロットすることで確率モデルのパラメータを推定した. B)については,日本海東縁部を対象に海底地盤の物性値を収集するとともに,地震によって海底地すべりが誘発されるとし,同海域における地震加速度のハザードカーブデータを新たに作成した. C)については,海底地すべり津波波源を推定するためのMCSの枠組みについて検討するとともに,B)で作成した地震ハザードカーブを適用する斜面安定性解析のコードを作成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画書に記載した当該年度実施予定の以下の研究内容のそれぞれについて,具体的な成果が得られている. A) 海底地すべりの位置・規模に関する確率モデルの作成,B) 海底斜面の安定性評価モデルの構築,C) モンテカルロシミュレーションによる海底地すべり津波波源の推定 各々の項目に関する検討内容と成果については「研究実績の概要」と研究業績に示した通りである.
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は,引き続き今年度の検討内容について精査を重ねていくとともに,以下について検討する. 1.日本海東縁部を対象としたモンテカルロシミュレーションによる海底地すべり津波波源の推定 2.駿河トラフ・相模トラフを対象とした地震加速度ハザードカーブの作成 3.海底地すべり津波の発生から遡上までの一連のプロセスを再現する数値モデルの構築
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