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2022 年度 実績報告書

医療機関・在宅・介護施設を横断する脳血管疾患リハビリの標準計画作成手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22H01721
配分区分補助金
研究機関電気通信大学

研究代表者

加藤 省吾  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (80516766)

研究分担者 水流 聡子  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任教授 (80177328)
井手 睦  社会医療法人 雪の聖母会(聖マリア研究センター), 臨床医学研究ユニット, 研究員 (70248590)
山田 秀  慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (60260965)
矢作 尚久  慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 教授 (30365431)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワードリハビリテーション / 標準化 / 品質管理 / 社会システム / 質分析
研究実績の概要

研究代表者らは、患者の回復過程に沿って標準的な治療内容を段階的に整理した「リハビリパス」の構築を進めている。
医師の診断による責任病巣から患者の障害像を特定し、患者の障害に対してリハビリ計画を立案し、関連職種がリハビリを実施・管理する方法論を開発しているが、介入項目の標準化が課題である。退院後のQOL維持・向上のためには、医療機関だけでなく介護施設や在宅におけるリハビリの継続性確保が課題である。臨床プロセスのアウトカムを評価するため、患者の状態定義とデータ構造の再設計が課題である。本研究では、医療機関・在宅・介護施設を横断してリハビリ計画を立案し、療法士、看護師、介護士などの関連職種がリハビリを実施・管理することで、患者状態の回復および悪化予防効果を最大化させる一連の方法論を開発する。

全5つの課題のうちの4課題について、今年度は以下のように取り組んだ。
①療法士版コンテンツの構築:言語障害(ST)コンテンツについて、検証調査結果に基づくリハビリチャートの修正を行った。基本動作・作業活動( PTOT)コンテンツについて、評価項目の整理を行い、介入項目の収集を開始した。②多職種版コンテンツの構築:嚥下障害(介護士版・在宅版)コンテンツについて、ST版・看護師版を基に、評価・介入項目の絞り込みを試みた。③医療機関用システムへの実装・評価:嚥下障害コンテンツの電子化を開始した。電子化したコンテンツをフィールド病院で実装するためのシステム構成を検討した。④状態定義・データ構造の再設計:臨床プロセスのアウトカムを評価可能にするため、病巣・障害・評価の関係性を再検討し、患者状態の定義とデータ構造を検討開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルス感染拡大の影響によりフィールド病院を訪問してのコンテンツ検討作業は一部制限されたものの、ウェブ会議を併用するなどして検討を進めることができた。課題は複数年で取り組む計画をしているが、今年度は予定通り取り組み開始し、おおむね順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染拡大の影響はかなり収まってきているものの、2023年度以降の研究進捗にも影響を与える可能性があるため、WEB会議を併用するなど、研究方法で工夫してきた点について継続して実施していく。③医療機関用システムへの実装・評価にあたっては、実装フィールドにおける業務の効率化と両立することが必須であるため、コンテンツ実装のために二重記録が発生して非効率にならないよう、慎重に検討および調整を行っていく。

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (10件)

  • [雑誌論文] A Method for Software Test Design Considering Weakness and Adverse Condition2022

    • 著者名/発表者名
      Koichi Tanizaki, Yasuaki Hiruta, Takeshi Soma, Naohiro Yamao, Shogo Kato, Yoshinori Iizuka
    • 雑誌名

      Total Quality Science

      巻: 7(3) ページ: 173-189

    • DOI

      10.17929/tqs.7.173

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 嚥下障害患者の評価と介入に関する臨床知識の構造化-評価項目と介入項目のマトリクス化の試み-2022

    • 著者名/発表者名
      宮脇一紀, 工藤弘之, 森松靜, 進藤晃, 中島栄子, 井手睦, 加藤省吾, 水流聡子
    • 雑誌名

      日本臨床知識学会誌

      巻: 3 ページ: 3-5

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 脳血管障害における障害の定義・病巣-障害マトリクス作成の試み2022

    • 著者名/発表者名
      前田亮介, 大塚渉, 江頭陽子, 井手睦, 萩原尋子, 津嶋裕美, 石川清美, 吉村直也, 工藤弘之, 進藤晃, 加藤省吾, 水流聡子
    • 雑誌名

      日本臨床知識学会誌

      巻: 3 ページ: 18-20

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 患者状態適応型パス(PCAPS)における言語リハビリテーションコンテンツ構築の試みⅢ2022

    • 著者名/発表者名
      中島栄子, 林勇一, 井手睦, 加藤省吾, 水流聡子
    • 雑誌名

      日本臨床知識学会誌

      巻: 3 ページ: 21-23

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 脳血管障害における障害-検査マトリクス作成の試み2022

    • 著者名/発表者名
      江頭陽子, 前田亮介, 大塚渉, 井手睦, 萩原尋子, 津嶋裕美, 石川清美, 井本俊之, 吉村直也, 工藤弘之, 進藤晃, 加藤省吾, 水流聡子
    • 雑誌名

      日本臨床知識学会誌

      巻: 3 ページ: 45-48

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日常生活動作における臨床知識の構造化~脳卒中患者の食事動作獲得過程の標準化に向けて 第三報~2022

    • 著者名/発表者名
      津嶋裕美,井本俊之,萩原尋子,石川清美,井手睦,加藤省吾,水流聡子
    • 雑誌名

      日本臨床知識学会誌

      巻: 3 ページ: 52-55

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 脳血管疾患後のリハビリテーションにおける臨床知識の構造化2023

    • 著者名/発表者名
      加藤省吾, 水流聡子, 井手睦, 進藤晃, 矢作尚久, 山田秀
    • 学会等名
      第7回日本臨床知識学会学術集会
  • [学会発表] 脳血管障害における障害-検査バッテリーマトリクス作成の試み2023

    • 著者名/発表者名
      前田亮介, 大塚渉, 江頭陽子, 井手睦, 萩原尋子, 津嶋裕美, 石川清美, 吉村直也, 工藤弘之, 進藤晃, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      第7回日本臨床知識学会学術集会
  • [学会発表] 日常生活動作における臨床知識の構造化~脳卒中患者の食事動作獲得過程の標準化に向けて 第四報~2023

    • 著者名/発表者名
      萩原尋子, 井本俊之, 津嶋裕美, 石川清美, 井手睦, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      第7回日本臨床知識学会学術集会
  • [学会発表] 患者状態適応型パス(PCAPS)における言語リハビリテーションコンテンツ構築の試みV2023

    • 著者名/発表者名
      林勇一, 中島栄子, 井手桜子, 井手睦, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      第7回日本臨床知識学会学術集会
  • [学会発表] 摂食嚥下障害の臨床に関する臨床知識の構造化-言語聴覚士用ベッドサイド摂食嚥下評価版コンテンツ作成の試み-2023

    • 著者名/発表者名
      中山剛志, 工藤弘之, 森松靜, 進藤晃, 中島栄子, 井手睦, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      第7回日本臨床知識学会学術集会
  • [学会発表] 回復期リハビリ病棟での看護用PCAPS(Patient Condition Adaptive Path System:患者状態適応型パス)の導入と運用結果2023

    • 著者名/発表者名
      森松靜, 中村愛, 蛯名由美子, 岸下結花, 進藤晃, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      第7回日本臨床知識学会学術集会
  • [学会発表] 患者状態適応型パス(PCAPS)における言語リハビリテーション可視化の試みー言語聴覚士の判断への介入ー2022

    • 著者名/発表者名
      中島栄子, 林勇一, 井手桜子, 井手睦, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      第48回日本コミュニケーション障害学会学術講演会
  • [学会発表] 脳血管障害における患者状態適応型パス(PCAPS)作成の試み~病巣・検査マトリクスの作成~2022

    • 著者名/発表者名
      大塚渉, 江頭陽子, 前田亮介, 井手睦, 萩原尋子, 津嶋裕美, 石川清美, 井本俊之, 吉村直也, 工藤弘之, 進藤晃, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      リハビリテーション・ケア合同研究大会苫小牧2022
  • [学会発表] 脳卒中患者の食事動作における患者状態適応型パス作成への取り組み2022

    • 著者名/発表者名
      津嶋裕美, 井本俊之, 石川清美, 萩原尋子, 井手睦, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      リハビリテーション・ケア合同研究大会苫小牧2022
  • [学会発表] 患者状態適応型パス(PCAPS)言語リハビリテーション可視化の試み―PCAPSコンテンツに基づく言語聴覚士の失語症臨床能力の自己評価―2022

    • 著者名/発表者名
      井手桜子, 林勇一, 中島栄子, 井手睦, 加藤省吾, 水流聡子
    • 学会等名
      医療の質・安全学会第17回学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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