研究課題/領域番号 |
22H01805
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
長谷川 靖洋 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (60334158)
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研究分担者 |
遠藤 彰 東京大学, 物性研究所, 助教 (20260515)
小峰 啓史 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 准教授 (90361287)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ナノワイヤー / 1次元量子ナノワイヤー / 巨大ゼーベック効果 / ナノ加工 |
研究実績の概要 |
量子効果導入が確実視されるナノスケール直径(ワイヤー直径20~500nm程度)とミリスケール長さを有している1次元量子Biナノワイヤー熱電変換素子を作製する。独自のナノ加工技術を用いて、1次元量子Biナノワイヤー熱電変換素子表面の任意の場所にナノ加工による局所電極形成を行い、10kΩ以下の適切なインピーダンスに制御する。直流・交流4端子法を用いたゼーベック係数,抵抗率,ホール係数,ネルンスト係数,無次元性能指数を含む1次元量子Biナノワイヤー熱電変換素子の物性値ワイヤー直径依存性測定を進め、トポロジカル状態を考慮した特異な表面伝導機構を加えた1次元状態密度ならびに表面効果を導入したモデル計算を検討していく。加えて、磁場中で1次元量子Biナノワイヤー熱電変換素子の量子物性測定と解析を進めて、1次元量子Biナノワイヤー熱電変換素子の巨大ゼーベック効果物理機構解明を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
X線回折による結晶方向情報が得られるようになった一方、高輝度単結晶X線回折装置が再び故障したこともあり、他の研究機関での利用を検討する状態になった。 加えて、これまでの実績でナノ加工は問題なく行われたが、測定中ゼーベック係数の大きな揺らぎを観察した。問題を調査したところ、熱アンカーの設置に利用していた銀ペーストが影響していることが判り、これまでの実験結果が正しく得られているかを再検討することとなった。
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今後の研究の推進方策 |
通常では問題とならないはずの問題が明確化したことで、これまでの実験結果の信頼性・再現性の問題が明らかにあった。その意味では、もう一度全ての項目を再検討して、実験を再開することを予定している。 最も時間がかかるナノ加工については定常的な加工を進めている一方、測定装置自体の問題もあり、現在、実験系を再構築している。
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