研究課題/領域番号 |
22H01812
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小笹 良輔 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (80845347)
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研究分担者 |
中野 貴由 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (30243182)
石本 卓也 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (50508835)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 金属3Dプリンタ / レーザ積層造形法 / 粉末/レーザ相互作用 / 粉末特性 / 計算機シミュレーション / 凝固組織 |
研究実績の概要 |
本研究は、レーザ積層造形による特有の温度場創出に基づく金属凝固組織・機能性制御技術を駆使しつつ、「粉末特性」および「粉末/レーザ間相互作用」の理解に基づき、金属3Dプリンタによる粉末とレーザの重畳効果を利用した高機能性発現材料を創製するため、(A)被膜形成による粉末機能化と粉末特性解明、(B)粉末⇔レーザ間相互作用理解と粉末溶融凝固挙動の解明、(C)造形体の機能性解明および機能性決定因子の導出、3本柱により研究を推進している。1年目は、特に(A)と(B)に注力し研究を推進した。具体的には、モデル材料としての純Cu粉末に対して、異なる元素種の被覆および膜厚制御を行い、レーザ吸収率の制御を実現した。実際のレーザ積層造形プロセスでは、粉末による正味のレーザ吸収率は、粉末物性としてのレーザ吸収率に加え、レーザ照射により生じるスパッタ・プルームが影響することが考えられる。ハイスピードカメラ観察とシミュレーションを融合的に駆使することで、レーザ照射にともない生じる粉末の溶融/凝固挙動を解析し、レーザ積層造形プロセスにて効率的にレーザ吸収を高効率化するための粉末設計指針を得た。作製した粉末を用いてレーザ積層造形を行い、高い緻密度の造形体を獲得した。 以上のように、粉末特性―温度場―造形体緻密度の一連の解析により、金属粉末のレーザ吸収/反射/散乱挙動を明らかにするとともに、高い緻密度を有するCu造形体の作製に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述のように、造形体を緻密化するための粉末設計はおおむね完了しており、残りの期間で目標を達成できる見込みであるため、進捗状況は順調と自己評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
粉末粉末/レーザ反応場の観察に基づき設計した粉末により、すでに高い緻密度の造形体を獲得している。2年目以降は、粉末/レーザ間での入熱/抜熱バランスを基に創出される指向性温度場とそれに基づき凝固組織との関係性に注目し、造形体の結晶集合組織をはじめとする材質の制御に挑戦することを計画している。この際、被覆金属元素と主要元素のCuにより析出物が形成される場合には集合組織形成に必須の指向性の結晶成長が阻害されることが懸念されるが、第二元素の被覆量はごくわずかであるため、結晶成長に対する影響はないものと想定している。
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