研究課題/領域番号 |
22H02086
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
吉田 優 東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 准教授 (10583750)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | アライン / ベンザイン / スルフィルイミン / フェノチアジン / 有機硫黄化合物 |
研究実績の概要 |
区別して活性化できる複数のアライン発生部位を配置した分子の開発に取り組んだ。具体的には、o-ヨードアリールトリフラート部位(I型)とo-シリルアリールトリフラート部位(Si型)を配置したベンズジイン等価体を合成し、逐次アライン発生法の開発を検討した。その結果、Si型のアライン前駆体を活性化するフッ化物イオンや、炭酸セシウムと18-クラウン-6を作用させる独自の条件において、I型前駆体部位からはアラインが発生しないことを明らかにできた。さらに、シリルメチルGrignard反応剤を用いるI型前駆体の活性化を試みたときには、I型前駆体部位を選択的に活性化でき、アラインを経る変換を効率的に行えることがわかった。 さらに、アラインのチオアミノ化反応に関する検討も進めた。具体的には、IV価の硫黄化合物を用いるアラインとの反応について精査し、I型アライン前駆体を用いるチオアミノ化反応の開発に成功した。Si型前駆体よりもI型アライン前駆体の方が合成が容易であるため、多彩なヘテロ環型アラインを利用できる点を明らかにできている。このとき、I型アライン前駆体にシリルメチルGrignard反応剤を作用させた場合には、チオアミノ化体は全く得られなかった一方で、最近開発したカルバニオンを活性化剤としないアライン発生法により、この変換を実現できた。すなわち、スルフィルイミン存在下、o-ヨードフェニルトリフラートに対して、トリエチルシランとフッ化セシウムを加えて加熱すると目的のチオアミノ化が進行することを明らかにできた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
アラインの逐次発生法の開発とアラインのチオアミノ化反応の開発について、期待以上に進展し、それぞれ学会発表をするとともに、アラインのチオアミノ化反応については査読付き論文で発表することができた。そのため、当初の計画以上に進展していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に開発できた素反応を組み込むことで、フェノチアジン類の合成法を検討する。さらに、素反応に関する高度化もさらに進め、より有用な手法へと昇華させる。
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