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2022 年度 実績報告書

サブナノ粒子の動力学作用を活用した高難度多電子移動反応の加速

研究課題

研究課題/領域番号 22H02091
配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

今岡 享稔  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (80398635)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード二酸化炭素 / 触媒 / サブナノ粒子
研究実績の概要

カーボン(Ketjenblack)担持Pd28、 Pd12Sn16、 Sn28サブナノ粒子触媒を用いて測定を行い、Arフロー下とCO2フロー下で得られたLSV曲線の電流値を比較し、CO2還元反応における活性を評価した。Pd28、 Pd12Sn16、 Sn28サブナノ粒子において、CO2飽和時においてAr飽和時よりも電流値が大きくなるような挙動が観測され、Pd-Sn系サブナノ粒子は水素発生反応よりもCO2還元反応に有意な触媒作用を示すことが確かめられた。そこで、-1.4 V から-1.9 V の範囲で、Pd-Sn 系サブナノ粒子を用いてクロノアンペロメトリー測定を2 時間行いそのファラデー効率を算出すると、Pd と Sn を合金化した Pd4Sn24 および Pd12Sn16 サブナノ粒子においては、ギ酸の選択性が低 下していることが確認された。現段階では気相成分の分析に至っていないが、気相生成物の 割合が増加していることが原因であると考えられる。また、Sn28 サブナノ粒子は、-1.5V vs.SCEでもっとも高いギ酸に対するFE が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、4, 5,6, 9, 10, 11属の元素からなる2元素合金の探索を進めており、現時点ではPdSn系合金の触媒作用有意性を突き止めている。引き続き探索を継続する必要はあるものの、すでに見つかっている触媒のサイズ効果(ナノ粒子との比較)を分光学的、電気化学的側面から進めることによって研究計画が遂行できる状況である。

今後の研究の推進方策

サブナノ粒子のゆらぎは原子分解能電子顕微鏡で直接観察が可能であり、ゆらぎの速度を動画解析により定量化もできるため、触媒の動的作用との関係があるのか比較を行う。また、分子動力学計算を用いてサブナノ粒子の構造変化に要する活性化エネルギーを明らかにできるので比較する計画である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Atom hybridization of metallic elements: Emergence of subnano metallurgy for the post-nanotechnology2023

    • 著者名/発表者名
      Imaoka Takane、Kuzume Akiyoshi、Tanabe Makoto、Tsukamoto Takamasa、Kambe Tetsuya、Yamamoto Kimihisa
    • 雑誌名

      Coordination Chemistry Reviews

      巻: 474 ページ: 214826~214826

    • DOI

      10.1016/j.ccr.2022.214826

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Alloying at a Subnanoscale Maximizes the Synergistic Effect on the Electrocatalytic Hydrogen Evolution2022

    • 著者名/発表者名
      Zou Quan、Akada Yuji、Kuzume Akiyoshi、Yoshida Masataka、Imaoka Takane、Yamamoto Kimihisa
    • 雑誌名

      Angewandte Chemie International Edition

      巻: 61 ページ: e202209675

    • DOI

      10.1002/anie.202209675

    • 査読あり
  • [学会発表] 合金サブナノ粒子によるCO2還元の電極触媒作用2023

    • 著者名/発表者名
      石塚 誠, 飯塚 忠寿, 今岡 享稔, 山元 公寿
    • 学会等名
      日本化学会第103春季年会
  • [学会発表] 水素発生反応における合金サブナノ粒子触媒の原子組成依存性2022

    • 著者名/発表者名
      飯塚忠寿、清水佳那、今岡享稔、山元公寿
    • 学会等名
      CSJ化学フェスタ2022

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公開日: 2023-12-25  

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