研究課題/領域番号 |
22H02114
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
栗田 僚二 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (50415676)
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研究分担者 |
南木 創 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (40793980)
西原 諒 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (50846988)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 生物発光 / バイオ分析 |
研究実績の概要 |
本研究では、タンパク質の疎水性ポケット部で酸化触媒されて発光する天然に存在しないルシフェリンアナログ(人工ルシフェリンと呼称)を創成し、マイクロウエルアレイを用いたデジタルバイオ分析の検出試薬として用いることで、迅速・高感度な分析技術を提案することを目標としている。 本年度は、人工ルシフェリンのライブラリー拡充を目指し、イミダゾピラジノンの2,6,8位の官能基を様々に変化させたアナログ群の合成を実施した。具体的には、2-Amino-3,5-dibromopyrazineの臭素(最終的にイミダゾピラジノン骨格の6位と8位)に各種官能基を導入したアミノピラジンを合成した。別途、各種官能基(最終的にイミダゾピラジノン骨格の2位)を有するアルデヒドを出発物質としてハロゲン化アルキルを作製後、ethyl 2,2-diethoxyacetateと反応させることで、各種官能基を有するジエトキシアセテートを合成した。最後に、アミノピラジンとジエトキシアセテートで環化反応させることで、2,6,8位に異なる官能基を有するイミダゾピラジノンアナログを合成した。 加えて、マイクロウエルアレイの開発にも着手し、直径30μm、深さ10μmのマイクロウエルアレイを作製した。ガラス基板上へフォトレジスト(ZPN-1150)をフォトリソグラフィ技術によって形成した。ウエルの直径はフォトマスクのパターンサイズでコントロールし、深さ方向は、フォトレジストの粘度、および、スピンコート時の回転速度でフォトレジストの厚みのコントロールを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ルシフェリンアナログの合成を多数行うとともに、マイクロウエルアレイの開発に着手した。当初の研究計画通りに進展しているため、上記区分とした。
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今後の研究の推進方策 |
本年度に合成した人工ルシフェリンの評価を中心に行う。将来の診断・ヘルスケアへの展開を鑑み、ウイルスタンパク質など疾患と関連するタンパク質によって発光する人工ルシフェリンをスクリーニングによって見出す予定である。
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