研究課題/領域番号 |
22H02182
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橘 泰宏 大阪大学, 大学院理学研究科, 招へい教授 (30359856)
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研究分担者 |
関 修平 京都大学, 工学研究科, 教授 (30273709)
豊田 岐聡 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80283828)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ハロゲン化金属ペロブスカイト / 太陽電池 / スズペロブスカイト / 電荷移動反応 |
研究実績の概要 |
具体的な課題として、2022年度には、(1)ペロブスカイト膜の均一性とキャリア寿命・移動度との関連性、(2)ペロブスカイト層の界面電荷移動反応の評価と太陽電池性能の高効率化の2課題を設定した。2023年度以降には、(3)非鉛ペロブスカイト膜への展開と太陽電池の高効率化、(4)ホットキャリア輸送並びに界面のホットキャリア注入の2課題を設定した。 2022年度から課題1, 2に関して取り組んでいたが、研究に遅れが生じ、年度内に完了することが不可能になったので、繰り越すことを決定した。2023年度では、研究が順調に進み、成果を論文に投稿し、また学会で発表した。年度以内に、課題は完了した。 今後の研究方策として、上記の課題3について、Cs2Snl6膜の均一性に与える条件と界面電荷移動反応と太陽電池性能との関連性を調べ、最も効率の高い太陽電池を作製する条件を探求し、決定する。成果がまとまれば、学術論文として発表する予定である。課題4に関しては、ホットキャリアの寿命が最も長くなるサンプルと実験条件を割り出しており、2024年度途中からホットキャリア注入反応速度並びにホットキャリア輸送のための拡散係数を割り出す予定である。 課題3と比較すると、課題4は、簡便にデータを収集することが可能であるので、今年度に集中してデータを集め、成果を学術論文として発表する予定である。研究において、2022年度からの課題が、遅延してきたので、今年度には、課題3と課題4の内容を完了する道筋を見出すことを目標とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
具体的な課題として、2022年度には、(1)ペロブスカイト膜の均一性とキャリア寿命・移動度との関連性、(2)ペロブスカイト層の界面電荷移動反応の評価と太陽電池性能の高効率化の2課題を設定した。2023年度以降には、(3)非鉛ペロブスカイト膜への展開と太陽電池の高効率化、(4)ホットキャリア輸送並びに界面のホットキャリア注入の2課題を設定した。 2022年度から課題1, 2に関して取り組んでいたが、研究に遅れが生じ、年度内に完了することが不可能になったので、繰り越すことを決定した。2023年度では、研究が順調に進み、成果を論文に投稿し、また学会で発表した。年度以内に、課題は完了した。具体的な実績としては、均一な膜を得るためには、最適なスピンコート温度を探ることが必要であることが分かった。また、最適なスピンコート温度は、膜作製時の環境、特に、湿度に影響を受けることが分かった。傾向としては、湿度の上昇と共に、最適なスピンコート温度も上昇することが分かった。太陽電池の性能に関しては、スピンコート温度を変化させることにより、膜の均一性が変化するが、界面電荷分離反応速度並びにペロブスカイト内で発生する電荷の移動度は、ほとんど変化しないことが分かった。つまり、太陽電池性能は、ペロブスカイト内の電荷の移動度並びに界面電荷分離反応速度にほとんど依存せず、膜の均一性のより決定されることが分かった。
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今後の研究の推進方策 |
課題1,2に関しては、本年度途中で完了している。課題3, 4については、2023年度途中から取り組み、今後精力的に研究を推進する。上記の課題3について、Cs2Snl6膜の均一性に与える条件と界面電荷移動反応と太陽電池性能との関連性を調べ、最も効率の高い太陽電池を作製する条件を探求し、決定する。成果がまとまれば、学術論文として発表する予定である。課題4に関しては、ホットキャリアの寿命が最も長くなるサンプルと実験条件を割り出しており、2024年度途中からホットキャリア注入反応速度並びにホットキャリア輸送のための拡散係数を割り出す予定である。 課題3と比較すると、課題4は、簡便にデータを収集することが可能であるので、今年度に集中してデータを集め、成果を学術論文として発表する予定である。研究において、2022年度からの課題が、遅延してきたので、今年度には、課題3と課題4の内容を完了する道筋を見出すことを目標とする。
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