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2023 年度 実績報告書

環境ストレス適応に関わるイネERF転写因子の転写制御分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22H02320
配分区分補助金
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

川勝 泰二  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (30435614)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードイネ / 転写因子 / エピゲノム
研究実績の概要

植物特異的なERF転写因子は様々な農業形質を司る遺伝子発現制御に関わるため、育種的利用が期待される。ERF転写因子には転写活性化型と転写抑制型が存在 し、双方向の転写制御を担うが、その分子機構は不明である。そこで本研究では、環境ストレス適応に関わる2つのERF転写因子をモデルとして (1) ERF転写因子 に制御される遺伝子群の同定と(2) ERF転写因子によるエピゲノム制御機構を明らかにすることで、ERF転写因子を介した転写制御分子機構を解明することを目的 とする。
(1) ERF転写因子に制御される遺伝子群の同定
N末にFLAGタグを融合したOsERF3、SNORKEL1 (SK1)、SK2を過剰発現する形質転換体を作出した。SK1およびSK2過剰発現体ではmRNA・タンパク質レベルで発現が確認できたが、OsERF3過剰発現体ではmRNAレベルにおいては過剰発現が確認できたが、タンパク質の発現が検出できなかった。OsERF3は非ストレス条件では翻訳制御もしくは翻訳後制御を受けていることが示唆された。
(2) ERF転写因子によるエピゲノム制御機構
OsERF3欠失系統においてコントロール、浸透圧ストレス条件下において活性型ヒストン修飾であるH3K4me3、H3K9ac、H3K27ac蓄積パターンを観察したところ、OsERF3欠失系のみで蓄積パターンが変化するヒストン修飾は検出できなかった。抑制型転写因子であるOsERF3は活性型ヒストン修飾の制御によらない発現抑制を行なっていることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通りOsERF3転写因子を欠失する形質転換体のエピゲノム解析を完了した。

今後の研究の推進方策

今年度は活性型転写因子と想定されるSK1、SK2過剰発現体を用いたエピゲノム解析を実施し、活性化型ERF転写因子によるエピゲノム制御の有無を明らかにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Unique heterochromatin landscapes in the rice endosperm2024

    • 著者名/発表者名
      Kawakatsu T, Nishida H, Nagata H, Ono A, Tonosaki K, Kinoshta T
    • 学会等名
      Plant and Animal Genome XXXI
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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