研究課題/領域番号 |
22H02442
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
高山 太輔 福島大学, 食農学類, 准教授 (50612743)
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研究分担者 |
中谷 朋昭 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (60280864)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 農業生産性 |
研究実績の概要 |
今年度は、「農林業センサス」や「農業経営統計調査」の個票パネルデータや「農林業センサス・集落カード」を用いて、これらの農林統計調査の個票データの個票間リンケージを行った。さらに、構築されたデータを用いて生産関数を推定することにより、TFPの計測を行い、農家レベルの生産性の動態をミクロデータに基づき作成したパネルデータにより明らかにした。 具体的には、農家レベルのデータセットを農家レベルの作付け品目毎のインプット・アウトプットを含む農家-作付け品目レベルのデータセットに拡大した。2004年から2014年のデータを使い、トランスログ型の生産関数を推定した。なお、資本については、粗資本ストックを求め、BY法から資本ストックを推定した。TFP は、(i)時間-作付け作物-規模の固定効果、(ii) 集落-時間の固定効果、(iii)作付け作物-時間の固定効果、(iv)誤差項に分解し、推定された時間-作付け作物-規模の固定効果からあらためて農家レベルのTFPを求め、11年間の農業生産性の動態を作物毎にまとめた。また、推定されたTFPと投入量の関係から要素投入のmisallocationの存在を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「農林業センサス」や「農業経営統計調査」の個票パネルデータや「農林業センサス・集落カード」を用いて、これらの農林統調査の個票データの個票間リンケージを行い、構築されたデータを用いて生産関数を推定することにより、TFPの計測を行った。 以上より、課題の進捗はおおむね順調と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、農業・農村政策が農家レベルの農業生産性の動態に与えた影響を明らかにする。 今年度は、「農林業センサス・農業集落 カード」と「農業経営統計調査」をリンケージさせたデータセットを用いて、中山間地域等直接支払制度が農家レベルの農業生産性に与えた影響を明らかにする。
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