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2022 年度 実績報告書

全中旧蔵資料による農業協同組合の学際的研究:戦後農業・農政史への社会政策的接近

研究課題

研究課題/領域番号 22H02452
配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

石田 正昭  京都大学, 学術情報メディアセンター, 研究員 (80144228)

研究分担者 仙田 徹志  京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (00325325)
大高 研道  明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (00364323)
伊藤 淳史  京都大学, 農学研究科, 准教授 (00402826)
白木沢 旭児  北海道大学, 文学研究院, 教授 (10206287)
安岡 健一  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 准教授 (20708929)
田中 夏子  都留文科大学, 教養学部, 非常勤講師 (30257505)
北川 太一  摂南大学, 農学部, 教授 (60224953)
小島 浩之  東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (70334224)
加藤 聖文  国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (70353414)
齋藤 邦明  和光大学, 経済経営学部, 准教授 (70738814)
小島 庸平  東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 准教授 (80635334)
坂口 正彦  大阪商業大学, 経済学部, 准教授 (80734368)
尾崎 智子  龍谷大学, 農学部, 講師 (10962615)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード農業協同組合 / 協同組合 / 全中 / アーカイブズ
研究実績の概要

本研究の目的は、全国農業協同組合中央会が作成・収集した膨大な資料群(全中旧蔵資料)に基づいて学際的研究を行い、①戦後日本農業の発展過程において農業協同組合が果たした役割を実証的・理論的に解明し、②農業関係資料保存のための基盤整備を図ることである。日本農業において大きな役割を果たした農業協同組合ではあるが、一次資料に基づいた歴史学研究は困難だった。資料保存施設の閉鎖を機に、応募者が先行科研費で整理してきた全中旧蔵資料を使って、本研究では「社会政策」をキーワードに農業史と協同組合論の学際的研究を進める。また、アーカイブズ学・図書館学の専門家とも連携して、全中旧蔵資料と関連する全国各地の農業資料に関する情報を収集し、資料の安定的な保存と将来的な利活用のための基盤形成を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、全国農業協同組合中央会が作成・収集した膨大な資料群(全中旧蔵資料)に基づいて学際的研究を行い、①戦後日本農業の発展過程において農業協同組合が果たした役割を実証的・理論的に解明し、②農業関係資料保存のための基盤整備を図ることである。2022年度の研究実績は、以下のようにまとめられる。
第一に、全中旧蔵資料の資料保管体制を整え、メンバー間で資料利用に向け、情報共有を行った。全中旧蔵資料は、長野に一時保管場所を確保できたことから、同資料を東京から長野に移動させ、メンバー間で、新たな資料保管場所とその状態を確認するなど、情報共有を行った。第二に、全中旧蔵資料の復刻と移管に向けた取り組みを進めた。全中旧蔵資料のうち、総代会資料や農協要覧などは復刻資料として刊行することを計画しており、2022年度は、復刻の資料選定を行い、復刻に向けた準備を行った。また、全中旧蔵資料の移管に向けた取り組みでは、国立公文書館や国立国会図書館への移管を模索しており、そのための情報収集を行った。上記の内容は、コロナ禍が続き、さまざまな制限がある中で、オンラインと対面を組み合わせ、効率的、効果的に進めることができた。

今後の研究の推進方策

次年度以降も、基本的に、前年と同様の内容で研究を進める。第一に、全中旧蔵資料の復刻と移管については、2022年度と同様、復刻資料の刊行に向けた準備を進め、移管についても情報収集と必要に応じて関係機関との交渉を行う。第二に、資料の保管体制が整ったことをふまえ、各研究分担者の各々の関心に応じて決定した資料を活用した研究も進め、研究成果のうち、公表可能なものについては、随時、関連する学会等にて発表を行う。第三に、同資料の理解を深めるため、必要に応じて、JA全中OB等の有識者・当事者、農協関係者を招聘し、オーラル・ヒストリーを行う。これらの取り組みは、オンラインも活用した定期的な研究会のほか、資料調査とあわせた現地での対面研究会も、新型コロナの感染状況もふまえながら、適宜実施し、応募者だけではなく、研究協力者も加わって議論を深掘りしていくこととする。また、オンラインで行われる研究会は、全中旧蔵資料の利活用や協同組合の社会政策的研究に関心のある者は、常時、積極的に受け入れ、開かれた研究体制をとる。

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 戦時期における北海道の地場企業―製造業を中心に―2023

    • 著者名/発表者名
      白木沢旭児
    • 雑誌名

      北方人文研究

      巻: 16 ページ: 109-125

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評:足立芳宏編『農業開発の現代史―冷戦下のテクノロジー・辺境地・ジェンダー―』2023

    • 著者名/発表者名
      白木沢旭児
    • 雑誌名

      農業経済研究

      巻: 94(9) ページ: 277-278

  • [雑誌論文] 書評 高柳友彦著『温泉の経済史-近代日本の資源管理と地域経済』2023

    • 著者名/発表者名
      齋藤邦明
    • 雑誌名

      歴史評論

      巻: 876 ページ: 90-94

  • [雑誌論文] 近現代日本農業史のなかの農地改革2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤邦明
    • 雑誌名

      歴史評論

      巻: 868 ページ: 15-25

  • [雑誌論文] Do partial land rights increase productivity and investment? Evidence from the redistributive land reform in post-World War II Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Taisuke Takayama, Hirotaka Matsuda, Tomoaki Nakatani, Kuniaki Saito
    • 雑誌名

      Developing?Economies

      巻: 60(2) ページ: 77-100

    • DOI

      10.1111/deve.12309

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 書評 松沢裕作著『日本近代村落の起源』2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤邦明
    • 雑誌名

      三田学会雑誌

      巻: 115(3) ページ: 105-108

  • [雑誌論文] ?第2次PL480タイトルI協定をめぐる日米交渉(1955~56年)―日米二国間関係を越えて―2022

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 雑誌名

      社会経済史学

      巻: ?88(1) ページ: 33-55

    • DOI

      10.20624/sehs.88.1_33

    • 査読あり
  • [雑誌論文] MSA余剰農産物協定をめぐる日米交渉(1953~60年)―第402条協定交渉に着目して―2022

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 雑誌名

      農業経済研究

      巻: 94(3) ページ: 208-213

    • DOI

      10.11472/nokei.94.208

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 書評 榊田みどり著・JAはだの協力『農的暮らしをはじめる本 : 都市住民のJA活用術』 2022年(農文協) : 一歩引いて、市民の暮らしの場に共に立つ協同とは2022

    • 著者名/発表者名
      田中夏子
    • 雑誌名

      にじ : 協同組合研究誌

      巻: 681 ページ: 71-76

  • [学会発表] 戦後日本の農業協同組合による生活改善活動の展開2023

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 学会等名
      日本農業史学会
  • [学会発表] 協同組合図書資料センターの諸活動とその意義2022

    • 著者名/発表者名
      水島和哉・仙田徹志・石田正昭
    • 学会等名
      日本協同組合学会
  • [学会発表] 図書館の環境マネジメント2022

    • 著者名/発表者名
      小島浩之・矢野正隆・森脇優紀
    • 学会等名
      第24回図書館総合展「図書館資料保存アカデミー オンラインセミナー」
  • [学会発表] 大学図書館における資料保存2022

    • 著者名/発表者名
      小島浩之
    • 学会等名
      令和4年度大学図書館職員短期研修
  • [学会発表] デジタル資料論 : 基礎と実践2022

    • 著者名/発表者名
      小島浩之
    • 学会等名
      第27 回ビジネスアーキビスト研修講座
  • [学会発表] アナログからデジタルへ - 目録・階層構造・メタデータ -2022

    • 著者名/発表者名
      小島浩之
    • 学会等名
      デジタル文書資料管理講座 - 企業アーカイブズとデジタルをつなぐ
  • [図書] 農業開発の現代史―冷戦下のテクノロジー・辺境地・ジェンダー―2022

    • 著者名/発表者名
      足立芳宏
    • 総ページ数
      470
    • 出版者
      京都大学学術出版会

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公開日: 2024-12-25  

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