研究課題/領域番号 |
22H02489
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
国友 千帆 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (20374770)
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研究分担者 |
河合 正人 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (30301972)
手塚 雅文 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (40311526)
草場 信之 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (40865408)
佐々木 基樹 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (50332482)
松井 基純 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (20374762)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | ホルスタイン種 / 黒毛和種 / 日本短角種 / 胎盤 / 臍帯 / 栄養移行 |
研究実績の概要 |
R4年度は、実験Ⅰ.母子同品種・異品種における栄養移行の相違の解明、実験Ⅱ.母子同品種・異品種における胎盤の形態的および機能的特徴の解明の①排出胎盤の形態的評価および③胎盤由来ホルモンの血中濃度動態の比較について実施した。 実験Ⅰ.母子同品種・異品種における栄養移行の相違の解明では、母:ホルスタイン種(以下、ホル)・子:ホル13組、母:ホル・子:黒毛和種(黒毛)との交雑種1組、母:黒毛・子:黒毛4組、母:日本短角種(短角)・子:短角5組、母:短角・子:黒毛との交雑種1組の分娩予定2~3週前と分娩直後の母牛・臍静脈および臍動脈・出生直後の子牛の血液を採取し、生化学成分ならびにアミノ酸を分析した。次年度も継続してサンプリングと血液分析を行う。 実験Ⅱ.母子同品種・異品種における胎盤の形態的および機能的特徴の解明の①排出胎盤の形態的評価では、母:ホル・子:ホル9個、母:ホル・子:黒毛との交雑種1個、母:黒毛・子:黒毛3個、母:短角・子:短角5個、母:短角・子:黒毛との交雑種1個の胎盤を採取し形態を解析した。その結果、母子品種が異なる場合に胎子胎盤の発達が阻害される可能性が示され、第130回日本畜産学会および第19回国際動物繁殖学会で発表した。また、胎盤の血管密度および微絨毛の表面密度の評価のため、排出胎盤を用いて、娩出から胎盤排出時間、胎盤の位置や大きさ、染色方法等について検討した。さらに母子接着胎盤の調査準備として、分娩直後の接着状態の胎盤の血流等についてカラードップラー超音波画像診断装置で観察し、サンプリングに使用するBiposyの選定を行った。 実験Ⅱ.母子同品種・異品種における胎盤の形態的および機能的特徴の解明の③胎盤由来ホルモンの血中濃度動態では、様々な母子品種の組み合わせで計32頭のサンプリングを終えている。次年度も継続してサンプリングと血液分析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
R4年度に予定していた実験Ⅰ.母子同品種・異品種における栄養移行の相違の解明、実験Ⅱ.母子同品種・異品種における胎盤の形態的および機能的特徴の解明の①排出胎盤の形態的評価および③胎盤由来ホルモンの血中濃度動態の比較に関して、試験農場である帯広畜産大学畜産フィールド科学センターならびに北海道大学静内研究牧場で分娩した牛に対し、難産や死産等の問題のある分娩を除き、予定通りサンプリングを実施した。また、同時に採取した血液や胎盤の解析も終えており、胎盤の形態学的特徴の比較に関しては第130回日本畜産学会および第19回国際動物繁殖学会で報告済みである。 また、R6年度以降に開始するⅡ.母子同品種・異品種における胎盤の形態的および機能的特徴の解明の②接着状態の母子胎盤の機能解析の準備として、分娩直後の3頭の牛に対し、カラードップラー超音波画像診断装置で接着胎盤を観察し、採取可能な胎盤のサイズや避けるべき血流箇所等の情報を収集し始めた。 以上より、製造元の開発遅延のためカラードップラー超音波画像診断装置の入手は遅れたが、R4年度の計画していた実験は順調であり、R6年度以降の実験の準備も進んでいるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
実験Ⅰ.母子同品種・異品種における栄養移行の相違の解明、Ⅱ.母子同品種・異品種における胎盤の形態的および機能的特徴の解明の③胎盤由来ホルモンの血中濃度動態の比較に関するサンプリングはR8年度まで、Ⅱ.母子同品種・異品種における胎盤の形態的および機能的特徴の解明の①排出胎盤の形態的評価に関するサンプリングはR6年度まで継続して実施する予定であり、現在も着手している。 北海道大学静内研究牧場の日本短角種の分娩数は少ないため、長期的なサンプリングは必須であるが、帯広畜産大学畜産フィールド科学センターのホルスタイン種および黒毛和種のサンプルは解析に必要な例数が揃い次第、順次学会発表や論文発表を行う予定である。
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