研究実績の概要 |
令和4年度は、これまでに解明されていなかった表皮剥脱毒素の結晶構造解析を進めたと共に、外毒素-基質間の特異性を確認するために以下の研究を行った。
1.黄色ブドウ球菌に由来する表皮剥脱毒素ETDの組換えタンパク質を作製して結晶構造解析を実施した。 2.毒素基質混合液中に存在する組換え毒素の検出を容易にするため、S aureus ETA, ETB, ETD, S. hyicus ExhA, ExhB, ExhC, ExhD, S. pseudintermedius ExpA, ExpBのC末端にHA tagを挿入した組換え毒素を作製し、組換え毒素が宿主由来のdesmoglein 1 (Dsg1) を消化することを確認した。 3.分子ドッキング法により、ETAとヒトDsg1との複合体、ならびにExhCとブタDsg1との複合体を構成するために必要な、毒素分子内の予測接触残基を推定した。
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