研究課題/領域番号 |
22H02570
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
倉石 貴透 金沢大学, 薬学系, 准教授 (90613167)
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研究分担者 |
小関 準 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (20616669)
堀 亜紀 金沢大学, 薬学系, 助教 (90825150)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 無菌炎症 |
研究実績の概要 |
組織損傷や代謝異常などが原因となる、無菌の状況で(感染非依存的に)活性化する自然免疫は異常な炎症を誘導し、慢性炎症や自己免疫疾患の引き金となる。しかしその誘導機構はほとんど明らかにされていない。それどころか、無菌的な自然免疫活性化を解析する動物個体を用いた実験系さえ、充分に確立されていない。研究代表者は、ショウジョウバエの幼虫を「ピンセットでつまむ」だけで、微生物感染に匹敵する自然免疫活性化が起こることを発見した。そして、無菌のショウジョウバエを維持する技術を世界に先駆けて確立し、「ピンセットでつまむ」ことによる自然免疫活性化が感染非依存的であることを証明した。驚くことに、幼虫の無菌的自然免疫活性化は、転写因子NF-κBに依存していなかった。そのため研究代表者は、大規模スクリーニングを実施し、クロマチンリモデリング因子複合体が無菌的自然免疫活性化に必要であるという予備的知見を得た。そこで本研究では、無菌的な自然免疫活性化における転写機構解明という目的を達成するため、クロマチンリモデリング因子複合体の機能解析を中心とした計画を遂行している。本年度は、当該因子にタグをつけた過剰発現ショウジョウバエ系統を作出し、共免疫沈降やクロマチン免疫沈降実験を試みた。作出した当該因子の過剰発現系統について、発現量は充分であるものの、予備的な検討から、当該因子のDNA結合部位を同定するためのChIP-seq解析が困難であると考えられた。そこで、タグをsFLAGに換えて染色体の別部位に挿入した過剰発現系統を作出を開始し、2022年度末に作出を完了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究ツールとなる、注目する因子にタグをつけた過剰発現ショウジョウバエ系統を作出したものの、共免疫沈降による実験が困難であると考えられたため、別のタグをつけた過剰発現系統に切り替え中であるため、研究計画がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
新たに作出した過剰発現系統を用いて、CUT&Tag法によってBAP複合体DNA結合部位を解析する。2023年度は、まず初めに、作出した系統が当該因子を充分量発現しかつ機能的であることを確認する。そのため、前年度までに作出した当該因子欠損体(胚性致死)にタグ付き当該因子を発現させ、致死がレスキューされるか調べる。
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