研究課題/領域番号 |
22H02699
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井鷺 裕司 京都大学, 農学研究科, 教授 (50325130)
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研究分担者 |
陶山 佳久 東北大学, 農学研究科, 教授 (60282315)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 適応的浸透交雑 / 分岐年代推定 / 種間交雑 / ゲノムスキャン |
研究実績の概要 |
ニューカレドニアで適応放散を遂げたシソ科植物Oxera属植物のなかで、縮約ゲノム解読(MIG-seq)によって新たに認識され、同所的に生育する姉妹種O. palmatinerviaから区別された新種O. sympatrica(仮称)の種分化プロセスと適応放散プロセスをゲノム情報をもとに解析した。O. sympatricaの花形態は同じOxera属robustaサブクレードに属するO. coriacea に類似しており、花形態の収斂進化や平行進化が起きた可能性がある。そこでrobustaサブクレードに属する6種と外群3種に着目し、ショットガンシーケンスで解読された断片配列をO. baladicaのゲノム配列にマッピングし、変異検出を行った。得られた全ゲノム一塩基多型データを用い、系統解析(IQ-TREE、SVDQ)と分岐年代推定(SNAPP)、種間交雑解析(f-branch統計量、SNaQ)、浸透ゲノム領域を推定するゲノムスキャン(fd統計量のスライディングウィンドウ解析、SAGUARO)を行った。 分岐年代推定により、新種O. sympatricaと姉妹種O. palmatinerviaはおよそ47万年前の更新世に分岐したことが推定され、更に種間交雑解析により、O. sympatricaの共通祖先がO. coriaceaから浸透交雑を受けたことが推定された。O. coriacea とO. sympatricaの花形態は非常に類似しており、(1)過去の種間交雑により花形態に関連する遺伝子領域が浸透した可能性と、(2)花形態が類似していたことにより種間交雑が起こった可能性がある。以上の解析により、Oxera属robustaサブクレードにおいて、浸透交雑が花形態と生殖隔離の進化を引き起こした可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
縮約ゲノム解読、リシーケンシング、参照ゲノム配列などの情報を活用し、予定されていた解析内容をおおむね順調にすすめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後も計画通りに進めていく。
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