研究課題/領域番号 |
22H02705
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
北條 賢 関西学院大学, 生命環境学部, 准教授 (70722122)
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研究分担者 |
土畑 重人 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (50714995)
佐倉 緑 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (60421989)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 社会性昆虫 / 集団行動 / フェロモン |
研究実績の概要 |
2022年度は、アミメアリとニホンミツバチを用いて、動員フェロモンによる集団行動の制御機構に関する実験を計画どおりに実施することができた。その成果として、以下のような新しい知見が得られた。1. アミメアリにおいて道しるべフェロモンによってワーカーの学習行動や歩行活動が変化し、その制御には生体アミンが関わる神経回路の改変が関わることを示した。2. ニホンミツバチにおいて、栄養交換時に分泌されるフェロモン物質が匂いに対する学習効率と記憶の保持率を高めることを示した。3.人工環境下でアミメアリの集団が形成される様子を解析し、その集団形成を説明しうる数理モデルを構築した。今年度はフェロモンによる個体レベルの行動変化とその制御因子に迫るとともに、集団行動を説明するための基本となる数理モデルを構築することができた。総じて次年度以降に個体レベルのより詳細な神経機構と個体の行動変化が集団行動に及ぼす影響を紐づける実験を進める上での基盤となる成果を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
行動・神経・理論いずれにおいても当初の予定通りうまく進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きアミメアリ、ニホンミツバチの2種を用いて動員フェロモンによる行動改変とその神経機構を調べる実験を行う。22年度に行動変化に関与することが示唆された生体アミンについて、そのアゴニストやアンタゴニストを投与し、行動変化に与える影響を調べる。また特定のアミン神経系の阻害が集団レベルに与える影響についても実験を開始する。数理モデルに関してはこれまでに構築したモデルを軸に、集団行動を制御する因子として集合性を引き起こすフェロモンを想定し、フェロモンの動態や行動変化を組み込める形に拡張していく予定である。
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