研究課題/領域番号 |
22H02752
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
濱瀬 健司 九州大学, 薬学研究院, 教授 (10284522)
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研究分担者 |
秋田 健行 九州大学, 薬学研究院, 講師 (50294963)
石井 千晴 九州大学, 薬学研究院, 助教 (90905308)
猪阪 善隆 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00379166)
木村 友則 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難治性疾患研究開発・支援センター, センター長 (00631300)
井手 友美 九州大学, 大学病院, 講師 (90380625)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | キラルアミノ酸 / 光学分割 / 多次元HPLC / 腎不全 / 早期診断 |
研究実績の概要 |
臨床検体において微量キラルアミノ酸の網羅的、かつ正確な定量を可能とする三次元・四次元HPLC分析を実現するため、新規マーカーとしての可能性が指摘されながら正確な定量が達成されていないトリプトファン、塩基性アミノ酸、システイン、アロイソロイシンおよびアロスレオニンの分析法を検討した。その結果、トリプトファンは光リアクターの利用に加えて移動相組成・流速を検討することで高感度蛍光分析を達成し、アロスレオニンは高分離能光学分割カラムを設計・開発することにより微量分析を達成した。また、トリプトファンは逆相、光学分割にタンデム質量分析を接続した四次元LC/LC/MS/MS装置においても高選択的微量分析を可能とした。塩基性アミノ酸およびアロイソロイシンについては三次元LC/LC/LCのカラムを検討し、塩基性アミノ酸は逆相(疎水性)、逆相(ππ相互作用)、光学分割を各次元とする装置を開発することにより選択的微量分析を実現した。アロイソロイシンは一次元目および二次元目でロイシン連鎖異性体を分離することで選択的微量分析を実現した。
併せて、大阪大学医学部腎臓内科と共同で腎生検により原因疾患が判明している中軽度の腎不全患者について、血液および尿検体を収集した。原因疾患は、代表的な腎不全としてIgA腎症、膜性腎症、微小変化型ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、高血圧性腎症、ループス腎炎を選択し、小規模試験用検体として疾患毎に十検体程度を収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度については、新規マーカーとしての可能性が指摘されながら、これまでに正確な定量が達成されていないトリプトファン、塩基性アミノ酸、システイン、アロイソロイシンおよびアロスレオニンについて、選択的微量分析を実現する基盤技術の開発に成功した。また、大阪大学医学部腎臓内科と共同で腎生検により原因疾患が判明している中軽度の腎不全患者について、血液および尿検体の収集を終了しており、本研究課題はおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、2022年度までに基盤技術の開発に成功したトリプトファン、塩基性アミノ酸、システイン、アロイソロイシンおよびアロスレオニンについて、オンラインで逆相、イオン交換、光学分割カラム等を接続した全自動三次元LC/LC/LC装置、または逆相、光学分割カラムにタンデム質量分析を接続したオンライン四次元LC/LC/MS/MS装置を構築する。
併せて、2022年度までに大阪大学医学部腎臓内科と共同で収集した「腎生検により原因疾患が判明している中軽度の腎不全患者試料(合計百検体程度)」について、血液および尿検体におけるキラルアミノ酸分析を実施する。また、九州大学医学部循環器内科と共同で収集した健常人検体について、血液および尿試料におけるキラルアミノ酸分析を実施し、早期診断・鑑別マーカーを探索する。これらの検討結果から分析対象とするキラルアミノ酸を選定し、中規模試験を実施するための迅速分析法を開発する。
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