研究実績の概要 |
本課題は、生体内現象を高速かつ低侵襲的に可視化する顕微イメージング技術を確立することを目的とする。そのために、研究代表者がこれまでに取り組んできた高速二光子顕微鏡法について、更なる技術開発を行う。2022 年度は、その一つであるアドオン型ボリュームイメージングデバイスによる光ニードル顕微鏡システムの構築を完了させた。本法は、励起光を簡易的にベッセルビームに変換し、ニードル状の集光スポットを実現する。これにより、0.2 mm厚の脳スライス中に三次元的に分布する神経細胞群を、1 回のレーザー走査で可視化することに成功し、原著論文として成果報告を行った (Chang et al., Sci. Rep. 2022)。また、関連する二光子顕微光学技術について、英文総説、日本語総説を執筆し、上記の成果についても一部報告を行った (Otomo et al., Biophys. Physicobiol. 2023; 大友ほか 分光研究 2023)。
|