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2022 年度 実績報告書

がん患者の難治性神経障害性疼痛への標準的薬物療法に対する有効性評価の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22H02976
配分区分補助金
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

松岡 弘道  国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (20425078)

研究分担者 蓮尾 英明  関西医科大学, 医学部, 教授 (00460824)
石木 寛人  国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (10544926)
松田 能宣  独立行政法人国立病院機構近畿中央呼吸器センター, その他部局等, その他 (40505666)
里見 絵理子  国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (40543898)
白石 航也  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 部門長 (80609719)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード神経障害性疼痛 / バイオマーカー
研究実績の概要

平成30年度の厚生労働行政推進調査事業費補助金報告書によると、慢性疼痛の罹患に伴う経済的な損失は国内では年間約2兆円と報告され、3か月以上痛みが持続する慢性疼痛患者は人口の31.7%であり、その中でも神経障害性疼痛は高い重症度と症状の遷延性のため医療費も高く、特に重要度が高い病態である。そのQOLは平均的な神経障害性疼痛で「終末期がん患者が倦怠感のため床上で過ごすQOL」、重症神経障害性疼痛では「心筋梗塞患者が絶対安静状態で生活するQOL」と同等であると報告されている。
がん患者においても同様に、神経障害性疼痛は頻度が高く難治性であり、全世界的にも質の高いエビデンスのある薬剤がなく標準治療は存在しない。また、オピオイドの有効性は乏しく、プレガバリンの使用が中心であるが、副作用のため増量や投与継続が困難であることが多い。申請者らは2012年そのような患者群に対して、デュロキセチンの効果の可能性を世界で初めて報告し(Anticancer Research 2012)、本領域における本邦初の多施設共同プラセボ対照ランダム化比較試験(臨床試験①)を企画(BMJ Open 2017)完遂し、Journal of Pain and Symptom Managementに掲載した。
2020年度には、AMEDの支援を得て、本領域における本邦初の国際共同ランダム化試験(臨床試験②)を開始し、“オピオイドの無効ながん患者の神経障害性疼痛”への標準治療確立を目指す開発を始めている。
本申請研究では、疼痛制御不良群に特徴的ながん性神経障害性疼痛に関わるサイトカイン、ケモカイン等のバイオマーカーを探索し(臨床試験①の患者試料)、その後、バイオマーカーの再現性並びに有効性を検証する(臨床試験②の患者試料)。当該年度では、臨床試験①に登録された患者試料を用い、バイオマーカー探索のための測定を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

臨床試験①に登録された患者試料を用い、バイオマーカー探索のための測定に時間を要し、解析開始が遅れた。また臨床試験②の登録は、登録見積もりより該当症例が少なかったため、予定の7割の登録状況であり、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

バイオマーカー探索のための測定結果からデータ固定および解析に着手する。臨床試験②の登録を加速させるように班会議を行う。進捗が遅い場合は、プロトコール改訂などを検討し、早期に臨床試験②を完遂させる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] University of Technology Sydney(オーストラリア)

    • 国名
      オーストラリア
    • 外国機関名
      University of Technology Sydney

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公開日: 2024-12-25  

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