研究課題/領域番号 |
22H03266
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 茂樹 東北大学, 大学病院, 講師 (30549762)
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研究分担者 |
根本 英二 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (40292221)
山田 聡 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40359849)
梶川 哲宏 東北大学, 大学病院, 講師 (90611252)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 歯周組織再生 / エピゲノム / バイオインフォマティクス解析 |
研究実績の概要 |
本研究は、歯周組織破壊期から歯周組織再生期にかけて歯周組織に構成される環境応答性エピゲノムをマウス実験的歯周炎モデルおよび歯周組織再生モデルを用いて明らかにし、さらには歯周組織再生療法手術時の患者由来不良肉芽組織を用いた歯周組織エピゲノム解析と術後の歯槽骨再生率との大規模な相関分析を行うことで、再生指向型候補エピゲノムを抽出・同定することを目的としている。本年度は、歯周組織破壊期から歯周組織再生期にかけての統合的なエピゲノム変化を解析することを目的として、マウスモデルにおいて絹糸結紮による歯周炎誘導前後およびその後の絹糸除去後の歯周組織再生期において複数のタイムポイントを設定し、それぞれのタイムポイントで歯周組織サンプルを回収した。歯周組織サンプルをコラゲナーゼ処理後に免疫・非免疫系細胞に分画しATAC-seq用のサンプルを調整した。線維芽細胞を主とする非免疫系細胞分画では、歯周組織破壊期においてTEAD, Rho signalなどの細胞外環境認識に関連する分子の遺伝子座ならびにサーカディアンリズム関連因子の遺伝子座が選択的にオープンクロマチン化されていたことから、これらシグナル制御が歯周組織破壊の抑制やその後の再生誘導に貢献できる可能性が示された。一方で、TNFaを主とする炎症シグナルに関連する分子の遺伝子座は歯周組織破壊期を経て歯周組織再生期においてもオープンクロマチン領域として検出されたことから、器質的な炎症消退後も歯周組織構成細胞においては炎症暴露の影響がエピゲノムレベルで蓄積されていることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウス実験的歯周炎モデルおよび歯周組織再生モデルを用いて、歯周組織破壊期から歯周組織再生期にかけて歯周組織に構成される環境応答性エピゲノムを同定し、その成果を2022年度秋季歯周病学会で発表した。さらには、歯周組織再生療法手術時の患者由来不良肉芽組織を回収するための学内倫理審査委員会の承認を得てサンプルの回収を開始した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は歯周組織再生療法手術時の患者由来不良肉芽組織の回収をさらに進め、ATAC-seq解析を進めることで再生指向型エピゲノムを同定していく。さらには、マウス実験的歯周炎モデルおよび歯周組織再生モデルにて抽出したエピゲノム領域について、それら領域のクロマチンアクセシビリティ領域を改変する技術により、エピゲノム制御による細胞機能制御法樹立を進めて行く。
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