研究課題/領域番号 |
22H03290
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金子 直樹 九州大学, 歯学研究院, 助教 (80805284)
|
研究分担者 |
川野 真太郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (00398067)
林 慶和 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (00801078)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 濾胞性T細胞 / B細胞 / クラススイッチ |
研究実績の概要 |
1年目である2022年にはIgG4関連疾患、木村氏病およびCOVID-19において、異なるImmunoglobulinが豊富であることを解明した。これは各々の疾患環境が異なるクラススイッチを誘導することを示しており、異なる濾胞性T細胞やB細胞サブセットが増加し、異なるクラススイッチを誘導しているという可能性を想起させた。 2年目である2023年は、引き続き各疾患サンプルの収集に努めると共に、罹患臓器の多重蛍光染色によりどのようなT細胞B細胞が各々の疾患で増加するのか解明する予定である。 また、濾胞性T細胞はB細胞とコンタクトし様々なサイトカインを介して異なるサブクラスのImmunoglobulinへとクラススイッチを誘導することが知られている。そのため核間距離の測定を通して濾胞性T細胞はB細胞のコンタクトをダイレクトに数値化することによって、どのような濾胞性T細胞とB細胞の機能連関が、どのサブクラスへのクラススイッチを誘導するか明らかにしたいと考えている。同時にクラススイッチ誘導に関与するサイトカインの染色も行い、クラススイッチ誘導メカニズムの一端の解明も予定している。 候補となったT細胞とB細胞については、組織だけでなく各々の末梢血液における割合の増減についても検討を行う予定としている。最終的にはそれぞれの細胞のマーカーを特定し、機能実験に進めることを計画している。引き続き免疫学の基礎的メカニズムであるクラススイッチ機構の解明について主に組織を用いた検討から解明していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの研究で、計画当初に立てた仮説に大きな相違はなく、順調に進んでいる。一方でIgG4関連疾患と木村氏病が比較的稀な疾患であるためサンプル収集については引き続き鋭意進める必要がある。
|
今後の研究の推進方策 |
濾胞性T細胞とB細胞の細胞間コンタクトについて、核間距離の測定を通して数値化することによって、どのような濾胞性T細胞とB細胞の機能連関が、どのサブクラスへのクラススイッチを誘導するか明らかにする。同時にクラススイッチ誘導に関与するサイトカインの染色も行い、クラススイッチ誘導メカニズムの一端の解明も予定している。
|