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2022 年度 実績報告書

15年コホートに基づく口腔常在微生物叢の長期動態と構成異常をもたらす要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22H03303
配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

竹下 徹  九州大学, 歯学研究院, 准教授 (50546471)

研究分担者 古田 美智子  九州大学, 歯学研究院, 講師 (20509591)
二宮 利治  九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
山下 喜久  九州大学, 歯学研究院, 教授 (20192403)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード口腔常在微生物叢 / 長期動態 / 16S rRNA遺伝子 / マイクロバイオーム
研究実績の概要

本年度は2007年、2012年、2017年に行われた住民健診のいずれにも参加し歯科健診と唾液の提供を行った対象者の一部について口腔常在微生物叢の微生物量と微生物構成の経時変化の分析を進めた。保管されている唾液微生物群集DNA検体から節目年齢に該当する対象者の三時点の検体を抽出し、細菌16S rRNA遺伝子全長を網羅的に増幅・回収した。ロングリードシーケンサーを用いてHiFi Readモードで含まれる塩基配列を高精度に解読した。取得した塩基配列の解読エラーを補正したのち口腔細菌データベースeHOMDに登録されている口腔細菌16S rRNA遺伝子塩基配列に基づき構成細菌種を同定していくことで各検体の細菌構成を決定した。細菌16S rRNA遺伝子全長の塩基配列から決定した細菌構成は過去に次世代シーケンサーを用いて細菌16S rRNA遺伝子V1-V2領域を用いて決定した細菌構成と比較評価を行ない概ね一致することを確認したのち、各年度の横断データを用いて対象者の年齢と細菌構成との関連について検討した。さらに同一対象者の5年、10年間の細菌構成の変化について確認を行った。真菌構成の分析を行うため、口腔真菌構成の解析に適した遺伝子領域について再検討を行った。また細菌、真菌それぞれの共通配列をプライマーとした定量PCR法を用いて総細菌数および総真菌数の測定を進めた。加えて、2023年度に予定している口腔常在微生物叢追跡調査の遂行に向けて関係部署と打ち合わせを行い準備を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請当初に予定していた15年目の口腔常在微生物叢追跡調査は新型コロナウイルス感染症蔓延の影響を受け今年度遂行することは叶わなかった。一方で過去の調査で既に取得していた検体を分析することで解析系に問題がないことを確認できたとともに口腔常在微生物叢の長期変化のおおまかなパターンを把握することができた。延期された調査も2023年度に行う目処が立ったことからおおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

2023年度は2022年度から延期された住民健診にて口腔常在微生物叢追跡調査を実行する。取得した検体を含め微生物群集解析を進め微生物叢構成変化についてのデータセットを構築し微生物叢の長期動態を明らかにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Butyrate as a Potential Driver of a Dysbiotic Shift of the Tongue Microbiota2023

    • 著者名/発表者名
      Chen Bou-Jon、Takeshita Toru、Tajikara Teppei、Asakawa Mikari、Kageyama Shinya、Shibata Yukie、Ayukawa Yasunori、Yano Yoshitaka、Yamashita Yoshihisa
    • 雑誌名

      mSphere

      巻: 8 ページ: e00490-22

    • DOI

      10.1128/msphere.00490-22

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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