研究課題/領域番号 |
22H03319
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
樋口 倫代 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00547557)
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研究分担者 |
サロンガ レジナルドバヤニ 名古屋市立大学, 高等教育院, 語学講師 (10831018)
八田 早恵子 名古屋学芸大学, 看護学部, 准教授 (30721659)
上田 敏丈 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (60353166)
遠藤 晋作 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (60750883)
松浦 未来 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 研究員 (60938992)
佐藤 由佳 名古屋学芸大学, 看護学部, 助教 (60939635)
椎名 渉子 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (70765685)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | アクセス / 保健情報 / 外国人住民 / やさしい日本語 / 参加型教育 / 健康における公平性 |
研究実績の概要 |
本研究は、4つのサブプロジェクト(SP)により、外国人住民における保健情報へのアクセスの背景を探り、アクセス向上のための方策を開発して評価することを目的として実施中である。 SP1(ライフステージに応じた保健情報提供に関する課題の探索)は、保育者と慢性看護師を対象とした質的調査である。研究計画書作成、倫理審査への申請と承認が終了し、保育士2人と慢性看護師5人のin-depth interviewが終了、現在聞き取りデータの書き起こし中である。 SP2(看護学生におけるやさしい日本語の認知、知識およびスキルの測定と教育モデルの開発)では、看護学生らに「やさしい日本語」の教育を実施し、その前後の知識とスキルを反復測定する。すでに研究に着手しており、今年度を含めて3学年へのやさしい日本語の講義とその前後のデータ収集、入力が終了した。最初に実施した学年の前後比較については投稿済みであり、査読への回答を作成中である。 SP3(多言語保健情報へのアクセスと受入れの分析)は、外国人住民らを対象とした公的な多言語保健情報へのアクセスに関する質問票調査である。まず、COVID-19についての保健情報アクセスと知識について、対象と規模を縮小した調査を実施し、執筆まで終了、投稿準備中である。当初計画の結核についての調査は、研究協力機関として想定している日本語学校などに向けて広報活動を行なうとともに、倫理審査に向けて具体的な研究計画の作成に着手した。 SP4(参加型保健情報発信システムの開発、活用と評価)は、参加型保健情報発信のためのオンラインシステムについてソフトウェア開発会社との打ち合わせを行った。このシステムを利用した保健情報動画コンテストはSP3と同じ研究協力機関に依頼する想定であり、上述のようにリクルートメントのための広報活動を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
SP1は、データ収集の途中まで終了している。SP2は、予定した3学年での教育とその前後のデータ収集が終了し、一部データについては分析、執筆まで終了している。一方で、フォローアップ調査と3時点比較は未実施である。SP3は、パイロット調査が終了し、当初調査について対象者リクルートメントに向けた広報活動など準備を開始している。SP4は、準備の一部を開始している。 SP4の介入が当初計画の2023年度末より遅れて2024年度となる見込みであるが、全体としてほぼ当初計画の通りである。
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今後の研究の推進方策 |
SP1は、保育者対象のインタビューをすすめ、保育者のインタビューの分析、慢性看護師からのインタビューの分析を進める。 SP2は、現在投稿中の論文を完成させるとともに、データ収集済の他の学年の分析を進める。最初に実施した学年の卒業年度にあたるため、卒業年度のフォローアップ調査を行う。 SP3は、研究計画を具体化し、研究協力機関として想定している日本語学校のリクルートメントを開始するとともに、倫理審査に申請、承認を得る。今年度中にデータ収集に着手する。 SP4は、SP3の終了後に実施するのが現実的であるため、介入(動画コンテスト)は2024年度前期とすることを目標とする。2023年度は、参加型保健情報発信のためのオンラインシステムについて準備を進める。
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