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2022 年度 実績報告書

ヒト便中マイクロプラスチック分析による取り込み評価と生体影響

研究課題

研究課題/領域番号 22H03342
配分区分補助金
研究機関産業医科大学

研究代表者

辻 真弓  産業医科大学, 医学部, 教授 (40457601)

研究分担者 Tin・Tin Win・Shwe  国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, シニア研究員 (00391128)
石塚 一枝  国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 総合診療部, 医師研究員 (00754574)
中島 大介  国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 室長 (10281411)
川本 俊弘  産業医科大学, 医学部, 名誉教授 (60177748)
石原 康宏  広島大学, 統合生命科学研究科(総), 教授 (80435073)
東 賢一  近畿大学, 医学部, 准教授 (80469246)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワードマイクロプラスチック / ヒト / 便中
研究実績の概要

研究の目的の一つに、「現在の日本人のマイクロプラスチック曝露量を推定する。そのために、本邦で初めて生体試料(便)を用いたマイクロプラスチックの定性・定量方法を確立すること」がある。したがって、当該年度はその目的を遂行するために、まず測定プロトコール確立を目的に実験を行った。
100μm未満のマイクロプラスチックを対象として研究を行うことになるが、今回の検討は参考としてFT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)による100μm以上のマイクロプラスチック分析も実施した。100μm未満のマイクロプラスチックについては、前処理として、酸化処理、アルカリ処理、イミダゾール塩処理及び比重分離を行った後、顕微FT-IR(以下、MCIR)を用いて材料分析を実施した。100μm以上の粒子については、酸化処理のみを行ったところでFT-IRによる材料分析を実施した。検討は、便サンプル3名を重量測定により分割し、以下2通りの酸化処理を実施した。実験①:過酸化水素のみによる酸化処理、実験②:フェントン反応による酸化処理。
結果 FTIRによる分析方法:実験①の3名の試料すべてからマイクロプラスチックが検出されたが、実験②においては、検出されなかった。
MCIRによる分析方法:実験①では、懸濁物が多く、10μmフィルターがすぐに目づまりを起こしてしまったために試料のろ過量(供試量)が200μL程度となってしまった。しかしながら3名の試料すべてからマイクロプラスチックが検出された。実験②でもすべての試料からマイクロプラスチックが検出された。また懸濁物が少なかったことから、試料のろ過量(供試量)が実験①の2.5倍~25倍となったため、実験①より複数の種類のマイクロプラスチックが検出されることになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID19の流行等の事情により、消耗品・試薬の準備が予定通りに手に入らず、研究が予定より遅れた。

今後の研究の推進方策

COVID19の流行もおちつき、物品等もスムーズに搬入されるようになった。したがって今後は問題なく予定通りに研究を推進できると予想している。したがって当初の予定通り、今年度検討した分析方法をもとに、便中マイクロプラスチックの定性・定量方法を確定し、対象者数を増加してマイクロプラスチック密度を測定する。さらにマイクロプラスチック関連化学物質濃度や炎症マーカーを測定し、最終的には、得られた実験結果・質問票や食事調査の結果の関係を統計学的手法を用いて明らかにする予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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