• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

子育て世代の受援力向上に向けた包括的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 22H03429
配分区分補助金
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

木村 美也子  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (80635441)

研究分担者 姫田 知子  四国大学短期大学部, その他部局等, 講師 (30612056)
尾島 俊之  浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
井手 一茂  千葉大学, 予防医学センター, 特任助教 (40900410)
香田 将英  岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (80827791)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード受援力 / ネガティブサポート / 子育て世代 / 親 / 子ども / 支援 / 援助要請 / ストレス対処力
研究実績の概要

当該年度は量的調査(1)と質的調査(2)(3)を実施した。
量的調査(1)では全国47都道府県の幼い子をもつ母親を対象に,インターネット調査を実施した。そして受援力の関連要因を探索するために,多角度から分析を行った。
質的調査(2)では,量的調査(1)の参加者の中から50名に個別のオンラインインタビュー調査を行い,受援力尺度で用いている質問項目について,より具体的に体験や思いを尋ねた(質的調査(2))。
一方,子育て支援に関わってきた研究協力者の機縁法により,支援が必要な状況でありながら,支援を求めなかった(求めることができなかった)という体験をもつ男女をリクルートし,対面,電話,オンラインによるインタビューを実施し,詳細な体験をうかがった(質的調査(3))。
以上,量的調査と2種類の質的調査により,受援力を高める要因や個々の受援力の構築に影響をもたらしている家族,学校,職場の体験など,様々な角度から受援力というものを探究することができた。
さらに本研究の着想に至ったこれまでの調査結果をまとめ,受援力との関連を検討する際のエビデンスとして援用できるよう,準備を進めた。その一部は国内外の学会で発表し,論文化,書籍化を進めた。多世代への応用可能性を検証したり,比較することも視野に入れ,受援力の質問項目についても再考を行った。また,他の研究者らから受援力尺度の使用許可を求められることもあり,別な調査対象の受援力について知見を得られる機会も得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

量的調査,質的調査ともに順調に実施できている。ただし,蓄積されたデータに対し,分析が追いついていない状況ではある。

今後の研究の推進方策

これまでに収集したデータの分析を急ぎ,それらを元に子育て世代の男女を対象とした全国調査の質問票を作成し,調査を実施する。この調査では,母親だけでなく父親のデータも収集することから,性差,構成概念の関連性を検証し,改めて受援力尺度としての信頼性,妥当性を検証することが可能となる。さらに支援が必要な状況でありながら,支援を求めなかった(求めることができなかった)という体験をもつ男女を対象としたインタビューも継続し,量的データの解釈にも援用する。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] The relationship between having a usual source of primary care and COVID‐19 parental vaccine hesitancy: A nationwide survey among Japanese mothers2023

    • 著者名/発表者名
      Ie Kenya, Kushibuchi Mio,Tsuchida Tomoya,Motohashi Iori, Hirose Masanori, Albert Steven M, Kimura Miyako
    • 雑誌名

      Journal of General and Family Medicine

      巻: 24 ページ: 215~222

    • DOI

      10.1002/jgf2.623

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 他者からのことばに対するネガティブな受け止め方と受援力:未就学児の母親の全国調査2023

    • 著者名/発表者名
      木村美也子
    • 学会等名
      第93回日本衛生学会学術総会
  • [学会発表] 子育て期の女性におけるパンデミック下の望ましい職場の対応とは?2023

    • 著者名/発表者名
      木村美也子
    • 学会等名
      第93回日本衛生学会学術総会
  • [学会発表] The relationships between negative social support and capacity to receive support2022

    • 著者名/発表者名
      Kimura Miyako
    • 学会等名
      The International Conference on Communication in Healthcare (ICCH) 2022
    • 国際学会
  • [学会発表] 幼い子をもつ母親の受援力とかかりつけ医の存在2022

    • 著者名/発表者名
      木村美也子
    • 学会等名
      第63回日本社会医学会総会
  • [学会発表] 新型コロナウイルス感染症流行下における感染予防/健康行動の変化:幼い子を養育する母親を対象とした縦断調査による検証2022

    • 著者名/発表者名
      木村美也子
    • 学会等名
      第30回日本健康教育学会
  • [学会発表] 障がい児の養育者における災害前後の経済状況と災害後の精神的苦痛の関連分析2022

    • 著者名/発表者名
      香田将英, 原田奈穂子, 木村美也子
    • 学会等名
      第118回日本精神神経学会学術総会
  • [学会発表] 障がい児のいる家庭における避難行動と支援の実態調査2022

    • 著者名/発表者名
      原田奈穂子, 香田将英, 木村美也子
    • 学会等名
      第118回日本精神神経学会学術総会
  • [学会発表] 未就学児をもつ母親のネガティブサポート体験と援助要請への抵抗感2022

    • 著者名/発表者名
      木村美也子, 山崎喜比古
    • 学会等名
      第48回日本保健医療社会学会大会
  • [学会発表] 血友病周辺女性にとっての保因者である可能性が妊娠・出産・子育て経験にもたらすこと-血友病患児出生後の妊娠・出産と次子の性別―2022

    • 著者名/発表者名
      木村美也子
    • 学会等名
      第48回日本保健医療社会学会大会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi