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2023 年度 実績報告書

日常的運転行動記録と下肢の自己受容感覚解析によるペダル踏み間違い事故の要因解明

研究課題

研究課題/領域番号 22H03447
配分区分補助金
研究機関福岡国際医療福祉大学

研究代表者

堀川 悦夫  福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 教授 (10155004)

研究分担者 光武 翼  福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 講師 (00779712)
谷口 隆憲  福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 講師 (00851198)
大塚 弘文  熊本高等専門学校, 拠点化プロジェクト系グローバルリーダーシップ育成グループ, 教授 (10223869)
江里口 誠  地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館(総合臨床研究所), 総合臨床研究所, 医師・医療系職員 (70404134)
野尻 紘聖  熊本高等専門学校, 電子情報システム工学系CIグループ, 講師 (80435487)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード運転可否判断 / 神経変性疾患 / 脳血管障害 / MCI / 車両挙動解析 / ビッグデータ解析
研究実績の概要

1.運転転可否判断に関する臨床研究 : 受診者で運転なさっている方67名が対象者であり、アルツハイマー病(AD)などの神経変性疾患が約22%、脳血管性障害(CVD)が約27%、軽度認知機能低下(MCI)が約31%、その他の疾患の方が約19%であった。物忘れ外来として認知機能の数量化と運転可否判断に必要な神経心理学的検査を実施し、それらは、認知機能低下スクリ-ニング(MMSE),前頭葉機能検査(FAB)、トレールメイキング検査(TMT-A,B)、時計描画検査(CDT),立方体描画検査(Cube)などである。更に、運転シミュレータによる運転適性検査を組み合わせて解析を行い、標準比較(30-50歳代比較)の指標を用いて、モデル構築を行ったところ、ロジスティック回帰モデルに適合する結果を得て、この係数に基づく運転可否判断の予測結果が、特に臨床実践において有益な情報と思われる結果となった。今後、実車運転評価や車両挙動解析を組み入れたモデルを構築し臨床現場での運転可否判断の精度を高めていく予定である。
2.実車運転評価の際の車両挙動解析に関するデータ分析 :  3次元の加速度やジャイロセンサそしてGPSの計測結果を分析しているが、10Hzのサンプリングを行っているため、数百万行のデータとなり、計算不能に陥るケースが見られた。メモリーの増設や、より高速のCPUへの変更を行い、ビッグデータ解析が可能となってきている。また、運転時の注意挙動の解析のため、頭部への負荷が少ないタイプの装置を導入してデータ取得を開始した。
3. 実験室内におけるペダル踏み間違いの基礎的研究 :  実験室内おいてペダル動作の運転行動の数量化を目的として、おもに下肢の動きの解析の分析を行っている。3次元的な数量化を行うとにとも実車内での数量化のための実験室と実車の双方に共通した解析を行うセットアップを行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

.1 臨床研究 : COVID-19の影響もあり、受診者の低下傾向が見られたが、対象者数も増加傾向である。
2.ビッグデータ解析: PCの性能が問題であったが、メモリーの増量やCPU性能の向上が可能となった。計算アルゴリズムの改良などが必要であるが、解析のトラブルは減少した。
3.実験室での測定状況: 下肢の3次元計測の改良を行っている。

今後の研究の推進方策

1.臨床研究 : 神経心理学的検査に加えて、実車運転評価や車両挙動解析の結果を組みい入れた運転可否判断システムの解析を行う。
2.実験的研究:  実車運転時のペダル操作の数量化のため実践的手法の開発を継続する。

備考

同大学の Classen 教授が開発した他者運転評価者尺度短縮版の日本語版作成をこなっている

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] Univ. of Florida(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Univ. of Florida
  • [雑誌論文] Relationship between Driving Skills and Cognitive Functions in Cerebrovascular Disease Patients and Short-Term Effects of Driving Training2024

    • 著者名/発表者名
      1)Wataru Matsushita, Tsubasa Mitsutake, Ayako Takamori, Katsuko Hida, Etsuo Horikawa,
    • 雑誌名

      International Journal of Gerontology 18 (2024)

      巻: 18 ページ: 36-41

    • DOI

      10.6890/IJGE.202401_18(1).00

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 運転可否判断と運転リハビリテーション2024

    • 著者名/発表者名
      堀川悦夫
    • 雑誌名

      IATTS Review

      巻: 48 ページ: 55-64

    • 査読あり
  • [学会発表] 実車運転評価における車両挙動解析の問題点の検討2023

    • 著者名/発表者名
      堀川悦夫、原 照子、井上美和、井手俊宏、鈴山耕平、江里口 誠、
    • 学会等名
      第12回日本認知症予防学会 2023/9/15-17 浦上賞(学会創設者の賞)受賞
  • [学会発表] 「運転再開後の脳卒中後遺症患者のモビリティに関する追跡研究」2023

    • 著者名/発表者名
      中山孝二、福島章憲、藤井美希、森田剛之、堀川悦夫、
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会、2023/6/30 学会賞候補演題
  • [図書] 加齢と自動車運転2024

    • 著者名/発表者名
      堀川悦夫
    • 総ページ数
      207
    • 出版者
      日本老年学会

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公開日: 2024-12-25  

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