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2022 年度 実績報告書

筋サテライト細胞の新規増殖機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 22H03466
配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

深田 宗一朗  大阪大学, 大学院薬学研究科, 教授 (20432445)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードサテライト細胞 / MyoD / Notch / 筋肥大 / 自己複製
研究実績の概要

過負荷筋でみられたサテライト細胞の新規増殖機構の普遍性の検討:申請者は外科的な筋負荷モデルにより,再生過程とは異なる様式(MyoD陰性状態での増殖,Notchシグナルのエフェクターの一つHeyLの高発現)によりサテライト細胞は増殖することを発見した。そこで,より生理的な負荷モデルであるホイールランニングによる自発的運動モデルを使用し,MyoDの発現とMuSCの増殖の関係を検証した。その結果やはり,ホイールランニングによる負荷が掛かる,足底筋とヒラメ筋においてMyoDの発現が弱い・または検出できない状態でサテライト細胞は増殖している結果をえることができた。また,新規増殖機構時のMyoDの発現抑制に働くHeyL欠損によりその数が増加する傾向にあった。
MyoD抑制因子の検討:過負荷筋でもマクロファージが若干浸潤し,マクロファージ除去マウスの結果から,サテライト細胞の新規増殖機構にマクロファージ分泌因子が機能する可能性があった。そこで,マクロファージが特異的に負荷筋内で発現する因子を検討した結果,マクロファージが分泌する因子の中で,増殖サテライト細胞のMyoDの発現抑制に機能する分子を同定した。一方で,HeyLやHey1発現への影響を観察することはできなかった。
運動負荷時のサテライト細胞のシングルRNA解析;運動モデルは,再生モデルとは異なり,サテライト細胞の環境が劇的に変化しないため,サテライト細胞の生体内での分化系譜を解析する有用かつ独自のモデルになると期待している。今年度は,384 wellにシングル細胞で細胞を分取する条件検討を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

MyoDの抑制効果に関してin vitro,in vivoの双方で確認ができたため

今後の研究の推進方策

シングルRNA解析を実施し,MyoD陰性細胞をさらに細分化し,サテライト細胞の自己複製解明にせまる因子の同定を目指す。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Roles and heterogeneity of mesenchymal progenitors in muscle homeostasis, hypertrophy, and disease2023

    • 著者名/発表者名
      Fukada SI*, Uezumi A
    • 雑誌名

      Stem Cells

      巻: in press ページ: in press

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 間葉系前駆細胞と筋幹細胞のリレーによる機械負荷依存的な骨格筋適応能力2022

    • 著者名/発表者名
      金重 紀洋,東元辰賢,深田宗一朗
    • 雑誌名

      臨床免疫・アレルギー科

      巻: 78 ページ: 716-722

  • [学会発表] New insights in muscle hypertrophy and regeneration2022

    • 著者名/発表者名
      So-ichiro Fukada
    • 学会等名
      12th Japanese-French Symposium for ‘muscular dystrophy
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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