研究課題
個体のエネルギー代謝制御はゲノムの塩基配列を参照しながら高精度に行われている。エネルギー欠乏時には肝臓で脂質合成系がスイッチOFFとなる一方、アミノ酸からの糖新生はONになる。このようなエネルギー代謝フローのON・OFF制御がどのように行われているのかを解明することが本研究の目的である。アプローチ方法として、この数年独自に開発を進めてきたin vivo Ad-luc解析法とTFEL (Transcription Factor Expression Library) scan法により、エネルギー代謝制御シグナルをゲノム上で一元的にキャッチしながら、新規転写複合体の存在を明らかにし、さらにそこにどのような分子修飾が加わり複合体形成に至るかをトランスオミクス解析によって解明することでエネルギー代謝フローのスイッチング機構の全容の解明を目指す。
2: おおむね順調に進展している
当初予定していた計画に沿って研究を遂行できているため。
本年度は、[1]in vivo Ad-luc解析法による機能性DNA配列の同定の続きを中心に研究を実施する。具体的には、KLF15遺伝子周辺のゲノムDNA配列をアデノウイルスベクターに組み込む。また各種改変DNAコンストラクトをmutagenesisにより作成する。それらをアデノウイルス化後、マウス肝臓へ感染させ、in vivoイメージングシステムを用いてルシフェラーゼレポーターアッセイを行う。同アッセイ系により、エネルギー欠乏シグナルに対してそのシグナル強度の定量を行い、制御シグナルを強く受ける機能性DNA配列を詳細に同定し、エネルギー欠乏シグナルの時間的・空間的分解を行う。
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BMC Geriatrics
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Scientific Reports
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