研究課題/領域番号 |
22H03513
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
二川 健 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (20263824)
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研究分担者 |
曽我部 正博 金沢工業大学, 産学連携室, 教授 (10093428)
松井 利郎 九州大学, 農学研究院, 教授 (20238942)
赤間 一仁 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 教授 (50252896)
瀬川 博子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (70325257)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | エクソソーム / 機能性ペプチド / 機能性蛋白質 / Cblinペプチド |
研究実績の概要 |
機能性蛋白質/ペプチドとは食事性蛋白質が、消化・吸収の過程である特殊なアミノ酸配列を有するペプチドが派生し、それが生体内で、整腸作用・降圧作用・血糖降下作用・抗筋萎縮作用など様々な機能性を発揮するというものである。近年、解析技術の進歩によりテトラペプチド以上の大きな分子量を有する機能性ペプチドが相次いで報告されている。しかしながら、小腸の吸収上皮細胞にはトリペプチドまでのトランスポーターしか存在せず、この矛盾は栄養学の大きな謎の一つである。研究代表者らは、Cblinペプチドと名付けた大豆蛋白質由来の抗筋萎縮作用を有するペプチド(DGYMP配列)が小腸を介し骨格筋に到達することを報告してきた1,2)。以上の知見を基に、「小腸エクソソームにCblinペプチドが内包されて、骨格筋へ輸送されているのではないか」という仮説に至った。本研究は、小腸由来エクソソームを介した食事性蛋白質と骨格筋の新規の機能連関を解明するものである。長年の栄養学の壁をブレイクスルーする画期的な研究であり、エクソソーム栄養学という新しい学問分野を提唱する。令和4年度は、Cblinペプチド(抗筋萎縮活性をしめすテトラペプチド)とモリン(抗筋萎縮活性を示すポリフェノール)を胃内投与し、門脈血からエクソソームを抗体法で採取した。そのエクソソームをLC-MSにて解析したところ、Cblinペプチドとエクソソームを検出できた。この結果は、ペプチドやポリフェノールがエクソソームに付着あるいは取り込まれて血中に吸収されていることを強く示唆するもである。現在、この結果の再現性を確認するとともに、別々に取り込まれた後、血中で結合しているのではないことを照明しようとしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フローサイトメトリーによるエクソソーム検出プロトコールを確立できた。一方、HPLCやLC-MS装置を用い、エクソソームに付着あるいは内包されているポリフェノールやペプチドを高感度に検出できるようになった。おおむね順調に進展していると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
確立した検出システムを駆使して、食事性のペプチドやポリフェノールが小腸上皮細胞においてエクソソームに付着または内包されることを科学的に実証するという当初の研究目標に邁進する予定である。特に、研究分担者の松井研究者と情報交換を密にし、可能なかぎり早期に検出実験で令和4年度の結果を再確認したい。
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