研究課題/領域番号 |
22H03537
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内海 健 九州大学, 医学研究院, 教授 (80253798)
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研究分担者 |
外園 栄作 九州大学, 医学研究院, 講師 (60404042)
八木 美佳子 九州大学, 医学研究院, 助教 (70536135)
塩津 弘倫 九州大学, 医学研究院, 助教 (90625766)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | NMN / ミトコンドリア / 心不全 |
研究実績の概要 |
老化によるミトコンドリア機能低下は様々な組織で認められ、神経変性疾患・拡張型心筋症・がんなどが発症する要因であると考えられている。我々はミトコンドリア翻訳機能障害によるリソソーム機能低下が慢性心不全の病態の増悪化につながることを世界で初めて明らかにした。この慢性心不全モデルマウスで解析した結果ではミトコンドリア機能低下により徐々にニコチンアミド アデニン ジヌクレオチド(NAD)が低下すること。さらに、NAD低下によりリソソーム、オートファジー機能低下が引き起こされ、病態が増悪化する新機序を見出した。そこで本研究ではNAD量を補えば病態悪化の原因であるリソソーム機能が改善するのではないかと考えて研究をスタートした。本研究はNAD前駆体NMN投与により慢性心不全モデルマウスの寿命が延長することを見出した。また心不全の病態も一部改善することを示した。野生型、野生型マウスにNMN投与、ノックアウトマウス、ノックアウトマウスNMN投与の4群において、NMN投与によるリソソーム機能改善をリソソーム内pH測定、損傷リソソームの改善をGalectin3で、オートファジー機能をp62, LC3で検証し、一部改善することが分かった。アミノ酸代謝物、Cathepsin Dを測定しリソソーム機能を評価し、リソソーム機能の改善、遺伝子発現の改善を見出すことができた。病態として、ミトコンドリア機能不全ではferroptosisが誘導されることを示した。今後はNMN投与時期の検証を行い最も効果的な予防的治療法を確立する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り NMNによる心不全改善機能の回復が見られたことから順調に推移していることがうかがわれる。
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今後の研究の推進方策 |
特にオートファジー分解機構のリソソーム活性に着目し、リポフスチンと過酸化脂質のリソソーム内蓄積を確認しつつある。このことは細胞死としての鉄代謝異常のフェロトーシスへと誘導されることを証明していきたい
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