研究課題/領域番号 |
22H03557
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
新津 葵一 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40584785)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 半導体集積回路 / バイオセンサ / 時空間同期 / 空間分解能 / 分散型センサ / IoT / 集積回路設計 / 低消費電力設計 |
研究実績の概要 |
本研究においては、双方向無線による時空間同期を実現し、それを用いて高空間分解能な分散集積センサ技術を開発することを目的とする。従来技術に比べて飛躍的に空間・時間分解能が向上したイメージング技術を確立し、科学の発展へと貢献することを目指す。光学的手法が不得手とする多点同時計測と、電気的な手法が不得手とする3次元計測を補うことを実現する、多点同時計測可能なバイオイメージング技術の確立を行う。3次元的な分散バイオイメージングを行う際に、ボトルネックとなるのが位置検出技術であるが、ローカル無線双方向 時空間同期技術を用いて極限まで精度を追求してこれを解決する。集積回路技術と時空間同期型位置検出技術を基にしたバイオイメージング技術のポテンシャルを、実集積回路を用いたプロトタイプ試作と生命科学研究現場での実応用検証手法を用いて、実用化への課題を明確化可能なまでに明らかにすることを試みる。今年度においては、①時空間同期による位置検出技術の開発②イベント駆動バイオセンサ集積回路の開発を実施した。①高精度時空間同期のための基盤技術開発については、時空間同期において、リソースをシステムに集中させたシステム設計により、センサ側は発信器だけ(発振器の周波数精度は6桁程度)でセンサデータに高精度な時空間タグをシステムが付与することができる技術を開発した。先端半導体集積回路プロセスにおいて実集積回路デバイス上でコンセプトを実証した。②電波位相から位置推定を行うイベント駆動バイオイメージングの開発を実施した。バイオイメージングにおいては、発現頻度が極めて低い生命現象を高時間分解能で検出する応用も多く存在する。そこで、イベント駆動型のバイオイメージング集積回路について研究を行った。①と同様に、先端半導体集積回路プロセスにおいて実集積回路デバイス上でコンセプトを実証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
時空間同期による位置検出技術、ならびにイベント駆動バイオセンサ集積回路技術について、先端半導体集積回路プロセスにおいて実集積回路デバイス上でコンセプトを実証することに成功したため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、時空間同期による位置検出技術、ならびにイベント駆動バイオセンサ集積回路技術の研究開発を実施する。これまでに採用した先端半導体集積回路プロセスよりもさらに進んだプロセス世代の技術を活用することにより、さらなる性能向上を目指す。
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