研究課題/領域番号 |
22H03616
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
西辻 崇 東邦大学, 理学部, 講師 (70826833)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ホログラフィ / 高速計算 / 3次元映像 / ワイヤフレーム |
研究実績の概要 |
究極の3次元映像技術と呼ばれる電子ホログラフィにおいて,実用化への最重要課題の1つである計算高速化に関して,3次元像をワイヤフレームアート(線画)に限定した場合の高速計算手法に取り組んでいる.写実的な3次元像ではなく,線のみによって構成される3次元像を考えることにより,大幅な計算高速化が達成されることが研究代表者らのこれまでの研究によって明らかになっている.今年度は継続的に,3次元像表示の表現性拡張を目的に様々なアプローチから研究を遂行した.代表的な成果としては画質改善を目的としたアルゴリズム開発である.計算高速化と画質はトレードオフ関係にあることが多く,一連の提案方式においても,3次元像を構成する線の明るさが意図せずに不均衡になることが知られていた.その改善を高速性を担保しながら実現する方式を論文発表した.一方,年度当初の計画に挙げていた立体的な線幅の拡張については,現在も研究を進めているところであり,最終年度中の実現を目指す.他方,更なる計算高速化にかかる取り組みも進めた.本研究が対象とする3次元像は構造的にシンプルであることから,計算過程の演算精度等を簡略化しても問題ない可能性があるという仮説の元,様々なアプローチから計算高速化の可能性を探った.その結果,大幅な近似をしても十分な再生像が得られる方式を考案し,論文発表した.この成果は,結果的に3次元像の構造によらず適用可能であることが示唆されており,今後の研究進展に高い期待がある.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度初めの研究計画に挙げた項目のうち,立体的な線幅を持つ3次元像を描画可能なアルゴリズムの開発は論文発表等の成果を挙げるには至っていない現状があるが,着々と研究を進めているところである.関連する研究について複数の有名国際論文誌への発表を実現しており,研究実施から成果公開までのタイムラグがあることに鑑みれば,一定程度順調な進捗があると考えられるため.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる次年度も,継続的に表現性の拡張,計算高速化に取り組む.電子ホログラフィ分野におけるワイヤフレームアートの3次元表示については,研究代表者や共同研究者らのチームが世界でリードしている立場にあり,学会発表等を通じて技術の普及・発展も推進する.
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