研究課題/領域番号 |
22H03705
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岡田 義広 九州大学, 附属図書館, 教授 (70250488)
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研究分担者 |
築山 能大 九州大学, 歯学研究院, 教授 (10236870)
藤淵 俊王 九州大学, 医学研究院, 教授 (20375843)
金子 晃介 九州大学, ロバート・ファン/アントレプレナーシップ・センター, 准教授 (30735121)
石 偉 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 助教 (30812680)
芳賀 瑛 東京大学, 大学総合教育研究センター, 特任助教 (50738672)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | eXtended Reality / Virtual Reality / Augmented Reality / Mixed Reality / 教材開発 / 基盤システム |
研究実績の概要 |
1.1) デバイス対応機能の開発:ウェブVR対応インテリジェントボックス(WebIBVR)に手指動作入力機能をカーネル機能として実装した。頭の向きを推定する機能とディスクトップ共有を組み合わせVRゴーグルへ対応させた。1.2) プログラミングをせずに教材開発を可能とする機能:上記手指動作入力機能とVRゴーグル対応と併せてWebIBVRカーネルプログラムの修正により一部の機能を実装した。1.3) 学習データAI分析(AiLA)機能の開発:動作認識機能と物体認識機能からなる行動認識システムの仕様を歯科治療トレーニングシステムと放射線治療装置セットアップ教材を対象に検討した。1.4) 協調操作機能の開発:手指動作入力とVRゴーグル画面共有により、協調操作可能であることを確認した。1.5) XR型電子教材の開発実践:すでに開発を行っている歯科治療トレーニングシステムを、上記開発基盤システムを利用してXR型へ対応させた。放射線治療に関して放射線のウェブ可視化ツールを開発した。360度VR画像・点群・3Dモデルデータを用いたウェブVR教材の開発フレームワークを提案し、多くのコンテンツを開発した。2.1) 授業実践と教材評価:AiLA機能により保存された実習行動データを分析するための可視化ツールを開発した。2.2) 実習支援機能の開発:AiLA機能により助言を与える助言機能と実習過程における疑問に答える問い合わせ対応機能(AIチャットボット)のために学習データベースを整備した。2.3) XR型電子教材の教育手法の開発:1.5)で開発する教材にゲーム性の導入や、修了バッジやポイント取得および実習終了時間等を他の学生と競い合う競争原理の導入により学習意欲を高める方策を検討した。2.4) XR型電子教材の評価手法の開発:VR型電子教材をVRゴーグルに対応させユーザ評価等を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ウェブVR対応インテリジェントボックス(WebIBVR)の手指動作入力機能をWebIBVRカーネルに追加した点について、国際会議論文1件を発表した。これは学会からジャーナル論文として推薦され、内容を拡張した論文を提出し既に採録が決定している。頭の向きを推定する機能とディスクトップ共有を組み合わせVRゴーグルへ対応させた内容の論文は2024年7月開催の国際会議に採択されている。XR型電子教材の開発実践として、360度VR画像・点群・3Dモデルデータを用いたウェブVR教材の開発フレームワークについて、合計5件の国際会議論文と1件の国内会議論文を発表している。放射線のウェブ可視化ツールについても、2024年7月開催の国際会議に採択されている。実習行動データ等を分析するための可視化ツールについては、2件の国際会議論文を発表している。以上のように、今年度国際会議論文8件と国内会議論文1件があり、次年度既に国際会議論文2件とジャーナル論文1件の採択・採録が決定しており、「おおむね順調に進展している。」と思われる。
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今後の研究の推進方策 |
1.1) デバイス対応機能の開発:ウェブVR対応インテリジェントボックス(WebIBVR)のデバイス対応機能の追加と応用例開発を継続、手指動作入力デバイス機能の拡張と応用例開発、音声入出力機能の拡張と応用例開発を行う。1.2) プログラミングをせずに教材開発を可能とする機能の開発:XR環境での応用例開発と評価を行う。1.3) 学習データAI分析機能の開発:動作認識機能と物体認識機能からなる行動認識システムの開発を継続、物体認識機能の開発に注力する。1.4) 協調操作機能の開発:協調操作可能なXR型電子教材を開発する。1.5) XR型電子教材の開発実践:既存の電子教材について、上記開発基盤システムを利用してXR型へ対応させる。 2.1) 授業実践と教材評価:開発され授業実践されたXR型電子教材について、1.3)の機能により保存された実習行動データを分析し、問題点の抽出と解決を図る。使用感等について、学生アンケート調査を実施し、問題点の抽出と解決を図る。2.2) 実習支援機能の開発:1.3)の機能により助言機能と問い合わせ対応機能を新規教材について開発・追加する。2.3) XR型電子教材の教育手法の開発:開発する教材にゲーム性を導入し授業実践して有用性を評価する。修了バッジやポイント取得および実習終了時間等を他の学生と競い合う競争原理を導入し授業実践してその有用性を評価する。2.4) XR型電子教材の評価手法の開発:ARCSモデルやRETAINモデルを参考にXR型電子教材向け評価モデルを研究開発する。
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