| 研究課題/領域番号 |
22H03765
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
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研究代表者 |
遠藤 智司 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主任研究員 (30748934)
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| 研究分担者 |
中島 大介 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 室長 (10281411)
越川 昌美 (金尾昌美) 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境保全領域, 主幹研究員 (80291045)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | 陽イオン界面活性剤 / 土壌吸着 / イオン交換 / パッシブサンプリング / 吸着等温線 / 有機物 / 粘土鉱物 |
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| 研究実績の概要 |
まず、対象物質選定・LCMS分析法の検討を行った。製造・使用量や環境中での検出状況から、ベンザルコニウム類（BAC）、ジメチルジアルキルアンモニウム類（DADMAC）、エステル系アンモニウム類の様々な鎖長の物質を対象物質として選定し、試薬を収集した。エステル系アンモニウム類については標準試薬が市販されていないため、工業用混合物を用いて定量する方法を検討した。対象物質はC18カラムにより多くの物質を測定することができたが、エステル系アンモニウム類を含むいくつかの物質についてはピークを得ることができなかった。これらの物質についてはサイズ排除クロマトグラフィカラムを導入や、溶離液の組成、乾燥ガス流量を調整することで良好なピークを得ることが可能となった。
次に抽出・精製方法について検討した。ギ酸＋アセトニトリルで超音波抽出することにより対象物質を固相から検出することができた。今後、別の抽出方法との比較を行い抽出効率の評価をする。抽出液は弱酸性陽イオン交換樹脂カートリッジを用いて精製し、夾雑物を除去した。物質の疎水性によりカートリッジローディング時の最適な水分量が異なり、幅広い疎水性の陽イオン界面活性剤の精製を行うためには抽出液をカートリッジに2回通す必要があった。
ポリアクリレート（PA）ファイバーをパッシブサンプラーの候補とし、PA/水分配係数の測定を開始した。BAC及びDADMACにおいて、PA/水分配定数の値は高く、平衡化も早いことから、PAファイバーが有力なパッシブサンプラーの候補であることが示唆された。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象物質選定・LCMS分析法確立の過程で、世界的に生産・使用量の多いエステル系アンモニウム類陽イオン界面活性剤についてLCMS分析法が論文として報告されていないことが判明した。研究課題遂行上、まずこの物質の分析法を確立することが重要であるため、パッシブサンプラーの選定及び土壌成分を用いた吸着実験の試行を延長して実施することとした。
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| 今後の研究の推進方策 |
引き続きパッシブサンプラーの選定及び土壌成分を用いた吸着実験を行う。研究を加速するため、カラムを変更するなどLCMS分析方法を部分的に変更し分析時間を短縮化する。また初年度の研究から、物質によってはバッチ吸着実験において容器表面への著しい吸着が起き、対応が必要であることが判明した。対策として、容器表面の不活性化や事前のコンディションについて検討する。
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