研究課題/領域番号 |
22H03830
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
佐々木 俊介 早稲田大学, 平山郁夫記念ボランティアセンター, 講師(任期付) (70792208)
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研究分担者 |
渡辺 浩平 帝京大学, 文学部, 教授 (10256084)
小島 道一 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター, 上席主任調査研究員 (40450473)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | インフォーマル・リサイクル / ウェイスト・ピッカー / スラム / ダンプサイト |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、アジア9ヶ国(質的調査も行うマレーシア、インドネシア、東ティモール、および、量的調査のみを行うインド、ベトナム、ネパール、ウズベキスタン、モンゴル、カンボジア)のインフォーマル・リサイクルを事例として、フォーマル部門とインフォーマル部門の協働が成立する条件を解明したうえで、行政とウェイスト・ピッカーの協働に基づく新たな廃棄物管理政策を提案することであり、具体的には、1)ウェイスト・ピッカーの生計戦略の解明、2)インフォーマル・リサイクルが成立および衰退する条件の解明、3)インフォーマル・リサイクルを取り巻く条件と発揮する環境的および経済的パフォーマンスの解明、4)行政とウェイスト・ピッカーの協働が成立する条件の解明、5)行政とウェイスト・ピッカーの協働による廃棄物管理政策の提案を行う。 本年度は、渡航制限が解除されてから日が浅かったため、研究の進捗については限定的にならざるを得なかった。新型コロナ・ウィルスによる渡航制限がほぼ解除されたため本年度の後半には調査を行うことが可能となった。しかし、新型コロナ・ウィルスのパンデミックが収まった直後の状態であったため、調査許可の問題や調査対象者たちの受け入れ状況など、パンデミック前と同様の調査を行うことができない状態であった。そうであるとは言え、パイロット調査的な意味合いを含んだ基礎的な調査を行うことはできたため、パンデミック後のウェイスト・ピッカーの収入や収集量について今後の研究の参考になる程度は明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、進捗が遅くなっている。本研究では、海外での現地調査を基本としているため、新型コロナ・ウィルスのパンデミックの影響が大きい。しかしながら、本年度の後半からは、少なくとも渡航制限はほぼなくなっており、調査についても徐々に再開できる状態となっている。パイロット的な調査によるデータであるとはいえ、パンデミック後におけるウェイスト・ピッカーの収入や有価物収集量についても明らかにすることができている。とりわけ、このパイロット的な調査のデータにより、来年度に行う調査でにおいて必要となる情報が得られており、進捗としては遅れているとはいえ、来年度以降における進捗を見込むことができる状態となっている。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、現地調査の回数を増やすことで一時データの取得に力を入れる。現地調査を行うのは、インドネシア、バングラディッシュ、ラオスである。これらの3か国は、後発発展途上国、途上国、中進国レベルに相当する国々であり経済レベルのグラデーションがついたデータを入手留守ことが可能である。現状では、現地調査の制限から研究の進展が思わしくないが、これらの調査を通じて、当初の計画により近づけることができるようにする。
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