研究課題/領域番号 |
22H03831
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
今野 泰三 中京大学, 教養教育研究院, 教授 (90647835)
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研究分担者 |
高橋 宗瑠 大阪女学院大学, 国際・英語学部, 教授 (40844600)
役重 善洋 同志社大学, 人文科学研究所, 嘱託研究員 (50817228)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | パレスチナの植民地化 / 反人種差別運動 / 新しい解放構想 / ネットワーク化 / 国際法・人権 |
研究実績の概要 |
代表者の今野は、植民地主義などの鍵概念について、学史における意味の変遷等について研究を進めた。また、パレスチナ北部バイサーン地方の歴史について文献の講読を進めた。 分担者の高橋は、不測の事態のため、7月から11月まで研究がほぼできない状況であったが、その中でも学術論文1本、書籍の分担執筆2本、国際学会での発表などを行った。 分担者の役重は、離散パレスチナ人がパレスチナ問題をグローバルな反人種主義や反植民地主義運動と結びつけ、ネットワークを活性化させている様相について研究を進めた。 加えて、5月28日に研究会を開催し、ジョシュア・リカード氏(熊本大学特任准教授)を招き、「Social Fragmentation and Changes in Community Organization in the Post-Oslo Era」と題する研究発表を行ってもらった。また、1月14日に研究会を開催し、分担者の役重が「シオニズムと聖書考古学~エルサレムおよびマサーフェルヤッタを訪ねて」と題する発表を行うとともに、研究協力者の金城美幸氏が「Kairos PalestineおよびGlobal Kairos for Justice国際会議に参加して」と題して発表した。さらに、3月24日にも研究会を開催し、西道奎氏(京都大学大学院研究生)に「Palestinians in Israel and the Future Vision Documents: Searching for a Way to Binationalism」と題する発表を行ってもらうとともに、マジード・シハーデ氏(ダール・アル=カリマ大学教授)に「Settler Colonialism in Palestine in a Comparative Perspective」と題して発表してもらった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
代表者の今野は、現地の不安定な情勢や現地協力者の予定変更などの理由により、予定していた2回の現地調査を実施することができなかった。分担者の高橋は、不測の事態により、2022年8月と同年9月に予定していた現地調査が困難となったため、現地調査のまとめ、論文執筆、学会発表を行うことができなかった。分担者の役重は、ヨルダン川西岸地区で調査を実施するとともに、関連文献の購読などをおおむね予定通り進めた。
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今後の研究の推進方策 |
代表者の今野は、2023年9月に資料収集と難民への聞き取り調査のため、ヨルダンと英国を訪問する。また、協力者の金城氏に依頼し、2023年8月からパレスチナにて村民協会の活動等について調査を実施してもらう。 分担者の役重は、米国での資料収集等の調査を実施するとともに、引き続き、グローバルな反人種主義・反植民地主義運動と連関する離散パレスチナ人の活動や思想を考察する。 分担者の高橋は、2022年11月から徐々に職場復帰したことから、今年度に実施を中止した2回の現地調査を、来年度の8月と9月に改めて実施する。
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