研究課題/領域番号 |
22H03842
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
坪内 暁子 順天堂大学, 大学院医学研究科, 助教 (10398662)
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研究分担者 |
奈良 武司 医療創生大学, 薬学部, 教授 (40276473)
内藤 俊夫 順天堂大学, 医学部, 教授 (10365570)
簡 君宇 長崎大学, 熱帯医学研究所, 特任研究員 (40923420)
丸井 英二 人間総合科学大学, 人間科学部, 教授 (30111545)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 私立校 / 公立校 / 台湾 / 比較調査 / web調査 / 新型コロナウイルス感染症 / 学校感染症 / 危機感 |
研究実績の概要 |
研究課題の目的は、日台比較調査を通して、研究代表者等が先行研究で進めていた「感染症教育の有効性の再検証並びに学校教育化に向けた感染症教育の制度や プログラム等方策の検討」である。グローバル時代には、多様な新興感染症の国内外の流行は想定内の事象であって、それを踏まえた事前教育、特に学校教育は不可欠だと考えられる。 2022年度(1年目):2010年に実施したSARS流行の被害国であった台湾との比較研究結果を踏まえて、2020年に国内で発生し全国に拡大した新型コロナウイルス感染症の被害の状況を鑑みて台湾と日本の私立高校9校と公立校6校に通う生徒に調査を実施した。調査では、当初予定していた学校数より多くの学校の協力が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に示したように、当初の研究計画の内容は、2022年度(1年目)に実施予定の日本と台湾の比較調査は年度内に実施できた。しかし、研究分担者が新型コロナウイルス感染症に感染し療養したり、その患者の治療業務に追われる状況であり、研究会議の開催が困難な状況にあり、また、協力校を増やしたり、またチェンジしたりしたため、調査時期が年度内ギリギリになった。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況に示した通り、当初の計画より実施が多少遅れた。研究分担者が新型コロナウイルス感染症に感染し療養したり、その患者の治療業務に追われる状況であり、研究会議の開催が困難であった。また、協力校を増やしたり、また間際に1校辞退したため新規に探す等台湾側の私立校のチェンジがあったため、調査時期が年度内ギリギリになった。それらの影響を受け、調査結果の統計解析や研究会議での考察が、研究計画で予定していた研究初年度(2022年度)に実施できなかった。 そのため、2年目である2023年度には、研究協力者である日本医師会の仲田教悦(前株式会社山手情報処理センター:先行研究を含めこれまでの調査結果の集計と統計統計解析を担当)による統計解析を依頼する。なお、調査結果の集計は、今回はweb調査のため、研究分担者の長崎大学の簡君宇が担当する。 調査結果の考察では、先行研究で実施した日台比較調査の結果を踏まえて、特に、新型コロナウイルス感染症発生までの、東日本大震災や熊本地震等毎年のように災害に見舞われて被災地復興のために感染症対策が遅れてしまった日本と、SARS発生後もWHOメンバーになれない状況下で独自に感染症対策を進めてきた台湾の、両国の生徒の知識・意識等に有意差が認められるか、また、学校感染症に分類される感染症のリスク把握がどうか等を中心にみていきたい。 その結果として、各国の私立校と公立校の学校教育の違いに関しても意見交換を行う。一方で、日本と台湾の各協力校(全校15校)には調査結果をフィードバックし、各校の感染症や災害対 策に役立ててもらう等をする。 調査結果は、論文等を通して学術分野へ、また、一般公開形式の研究報告会等で示めす。 また、考察の結果を踏まえ、私立校の問題点等を示唆する機会(一般公開型のシンポジウム等)を設けて啓発につなげる等、社会還元に向けた取り組みを計画する。
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