研究課題/領域番号 |
22H03850
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
長尾 雅信 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (50467065)
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研究分担者 |
徳山 美津恵 関西大学, 総合情報学部, 教授 (80363951)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | プレイス・ブランディング / 地域ブランド / センス・オブ・プレイス / 地域活性化 / ローカルフォト / ローカルメディア / アクター / 地域プラットフォーム |
研究実績の概要 |
本研究は国内外におけるプレイス・ブランディングの先端的事例に注目し,センス・オブ・プレイスに関わるアクターの展開を調査し,その特徴を把握することによりセンス・オブ・プレイスの分類と異同を明らかにし,その手法を体系化することを目的とする。さらに本研究では,そこにマネジメントの視点を導入し,場所の意味が如何に生成され,人々に普及していくのかを明らかにしていくことにより独自性と創造性を発揮する。 2022年度は新型コロナウィルス感染症の余波もあり,フィールド調査の実施に制限が出た。その一方で,過去に行った調査をセンス・オブ・プレイスの観点から再整理を行いった。特に地域にかかわる人々や組織の交流の場である地域プラットフォームとセンス・オブ・プレイスとの関係に新たな意義を見い出すことができた。地域プラットフォームはアクターが参加し,そこでのコラボレーションによりプレイス・ブランディングや地域の経済・社会的活動を促進しうるものである。その一連のプロセスから生まれた成果が各アクターに影響を与えるという循環の構図が見いだされた。そこで好循環が生まれれば,その場所に新たな意味が生成されていく。すなわちセンス・オブ・プレイスは地域プラットフォームに参加するアクターへ,その場所に対する新たな気づきをもたらすのである。また,プレイス・ブランディングの循環の中で,地域プラットフォームへ新たなアクターの誘引もなされうる。他方,地域における経済・社会的活動の成果は,経済・社会的なベネフィットを地域や地域プラットフォームにももたらしうる。センス・オブ・プレイスは好循環に重要な役割を担っており,いわばプレイス・ブランディングの燃料とも言えるだろう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度,当初は未だ新型コロナウィルス感染症の流行により,ヒアリング先への対応に制限があった。そのため,オンラインインタビューなどに切り替えた地域もあり,現場の実際の動きを把握することに遅れが出た。
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今後の研究の推進方策 |
年度当初は活動に制限があったものの,半ば以降でフィールド調査を実施することができ,各地の取り組みの調査が実行できた。そこで育まれたネットワークを活用し,さらなる調査先との関係を築くことができた。また,次年度早々に学会発表を実施する予定であり,さらには論稿の発表も控えている。それによって,研究者や実務家との意見交換,広報収集も一層に活発化することが期待される。
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